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医薬品候補化合物の心毒性評価試験サービス開始

富士フイルム株式会社が新たに始める医薬品候補化合物の心毒性評価支援サービスの取り扱いを2021年2月26日より開始します。

当サービスはiPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーであるFUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(フジフイルム・セルラー・ダイナミクス、以下 FCDI) のヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いて、医薬品候補化合物による心毒性の発生リスクを高精度に予測するものです。

現在、心筋毒性試験にはhERG試験※1が行われていますが、心毒性の一つである致死性不整脈のリスク予測を高い精度で行うことは難しいという課題があります。

富士フイルム株式会社がヒトiPS細胞応用安全性評価コンソーシアム (CSAHi)※2に参画。FCDIが有するiPS細胞関連技術・ノウハウを活かし、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を心毒性評価試験に応用する取り組みをリードしてきました。既にヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いた心毒性評価試験法は確立され、hERG試験に代わるものとして期待されています。

サービス詳細については後日ホームページに掲載予定です。

ご興味・ご質問がある方は下記までご連絡ください。

富士フイルム和光純薬株式会社 試薬化成品事業部
バイオソリューション推進部  email: jutaku@fujifilm.com

※1
hERG (human ether-a-go-go-related gene) チャネルに対して医薬品候補化合物の阻害作用を確認する試験。hERGチャネルは心臓に多く発現し、カリウムイオンを選択的に透過させるタンパク質で、心臓の細胞機能において重要な役割を果たしている。hERGチャネルが化合物に阻害されると、不整脈が起きる可能性が高くなる。
※2
CSAHiは、Consortium for Safety Assessment using Human iPS Cellsの略。「ヒトiPS細胞由来分化心筋・肝臓・神経細胞を用いた各種安全性評価技術について、新規医薬品開発への応用可能性を実験的に検証し、将来的展望も含め実用に向け世の中に提言する」ことを目的とした組織。2021年2月4日現在、47の企業が加盟している。