超微量分子量分布測定装置 TwoMP

Refeyn / レフェイン・ジャパン
TwoMP
  • 分子量の高精度測定
  • 最小限のサンプル量で測定可能
  • 簡単なセットアップと測定操作
  • 直感的なデータ取得と解析ソフトウェア

概要

TwoMPは、Mass photometry法を使用した分子量分布測定装置です。生体分子の特性評価、機能解析、実験条件の最適化に理想的な装置です。タンパク質間相互作用、オリゴマー化、複合体の研究に使用することができ、サンプルの純度や均質性を測定可能です。測定レンジが広いため、タンパク質やタンパク質複合体だけでなく、核酸や高分子集合体、AAVベクター等のより大きな粒子も測定することができます。

特長

完全溶液系での測定

  • サンプル溶液をそのまま測定できます。ラベル化も不要なため、より天然に近い状態で測定が可能です。
  • 測定に必要なサンプル量は数μL程度です。貴重なサンプルを大量に準備する必要はありません。

高精度・高感度

  • 1分子の分子量をカウントしていきます。得られるシグナルは分子形状に依存しないため、分子量の高精度な測定と解析が可能です。
  • SECのマイナーフラクション (数mAU程度) の濃度でも検出できる高感度を有します。

シンプルなオペレーション

  • 測定操作は、マイクロピペットでサンプル溶液をガラスプレートに置くだけの簡単な操作です。
  • 測定時間は約1分です。サンプルアプライの時間を入れても2分で結果が出ます。

広いダイナミックレンジとアプリケーション

30 kDaから数MDaまでの幅広いサンプルの測定が可能です。

  • タンパク質など高分子の複合体形成評価
  • 抗体の特性評価 (凝集、抗原抗体反応)
  • アデノ随伴ウイルス (AAV) のFull/Empty比率
  • プラスミドDNA、Aptamerなど核酸化合物の分布
  • 溶液環境下での分子間相互作用解析

Mass photometry

Mass photometry 概要

Mass photometryは、溶液中の分子を単一粒子レベルで迅速に分析する、シンプルで使いやすい技術です。この技術は、個々の粒子によって散乱される光を測定し、そのシグナルを用いて粒子数をカウント、高精度で質量を測定します。Mass photometry法による測定は、試料中の多様な生物分子の質量分布と相対濃度を提供し、以下の研究を推進します。

  • 試料の純度と均一性
  • タンパク質オリゴマー化
  • 生体分子相互作用
  • 高分子複合体

Mass photometry 測定原理

Mass photometry法は、高分子画像検出 (iSCAT法) と画像解析法を融合した、全く新しい分子量分布解析手法です。

① レーザ光を試料にあて、予めフォーカスされた領域における高分子から発生する散乱光を、スライドガラス全体から発生する反射光との干渉波解析を実施することで獲得する。

② SNR (Short-noise limited signal-to-noise ratio) 解析法によって、①で獲得したシグナルを測定対象物の画像として獲得する。

③ ②で得られた画像を収集し、コントラスト解析を実施する (iSCAT法) 。

④ ③で得られたコントラスト情報および画像解析による多量高分子画像解析から、コントラストー個数分布を得る。

⑤ 物性の同じ既知の分子量標準試料のコントラスト値を用いて検量し、④の分布を分子量ー個数分布に変換する。

さまざまなタンパク質の配列から計算された分子質量 (横軸) とMass photometry法による平均コントラスト (縦軸) の相関、およびMass photometry法による分子質量換算に対するエラー (上部)。
高分子の形状に依存しない高い相関性があります。

アプリケーション

BSAのオリゴマー形成

PBS中におけるBSAの分布と、分子架橋剤であるGlutalaldehydeを加えたBSAの分布を比較しました。
結果、通常BSAでは91%がモノマーであったのに対し (右上図)、架橋剤入りのBSAでは、モノマーの割合が53%まで減少し、よりオリゴマー割合の増加が認められました (右下図)。

Enolaseの動的平衡 (変性剤中での測定)

Enolaseの構造を変性剤の存在下/非存在下で測定しました。変性剤存在下でも測定ができ、変性剤の有無で分子質量分布に変化があることがわかります (下左図)。
Enolaseを各種変性剤存在下からPBSで希釈し、構造の変化を経時的に測定し、平衡戻り速度の解析をしました (下右図)。

分子間相互作用解析

抗体の糖鎖切断による抗原抗体の親和性の変化を測定しました。糖鎖の切断によってアフィニティーが約1/20に低下しました。
Bound/Unboundの割合が定量的に算出されるため、解離定数を簡便に算出することが可能です。

AAVのFull/Empty解析

アデノ随伴ウイルス (AAV) のFull/Empty比率を少量のサンプル、かつ約1分間の測定で評価することが可能です。従来の手法に匹敵する精度でAAVサンプルの特性評価が可能です。

その他のアプリケーションはこちら

Mass Photometry Applications

仕様

原理 Mass photometry 法
測定項目 分子量分布、検出粒子 (分子) 数
レーザー波長 488 nm
撮像視野 4 x 11 μm (@500 Hz)
12 x 17 μm (@135 Hz)
画像 Pixelサイズ 12 nm
分布解析基準 個数基準分布
測定範囲 30 - 5,000 kDa
測定正確性 5% 以内
測定精度 2% 以内
分解能 25 kDa @ 66 kDa
60 kDa @ 660 kDa
濃度範囲 100 pM - 100 nM
(0.01 - 10 μg/mL;100 kDa タンパク質)
装置サイズ 本体:504 x 314 x 135 mm (W x D x H)
コントロールユニット:430 x 330 x 133 mm (W x D x H)
装置重量 本体:約 30 kg
コントロールユニット:約 10 kg
電源 100 V、4 口
設置環境 20 ℃ ± 5 ℃
湿度 70% 以下、風が直接当たらない

価格表

関連製品

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  • 掲載されている製品について
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    【医薬品原料】
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