リアルタイムPCR Mic リアルタイムPCR
Bio Molecular Systems- クラスNo1の温度制御性能
- 高速リアルタイムPCRが可能
- 光学系キャリブレーション不要
- 15cm x 15cm の手のひらサイズ
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概要
MicリアルタイムPCRは、Magnetic Induction Heating (IH 方式) を採用した世界初のリアルタイムPCR装置で、高速PCR反応を可能にします。ウェル間温度均一性は±0.1℃のため極めて高精度です。
また、超小型サイズで場所を選ばず設置が可能で、持ち運びもできます。
特長
妥協なきスピード
MicリアルタイムPCRは、加熱にMagnetic Induction Heating方式、冷却に空冷ファン方式を採用しています。この特長により35サイクル/ 25分*の高速qPCR が可能になります。
*Fast cycling Taq polymeraseで短鎖長cDNAを増幅した場合
2蛍光モデル、4 蛍光モデルとも全チャンネルを同時に検出可能で、シグナル検出時間は 1 秒です (48 ウェル)。マルチプレックスアッセイも最短の時間で行っていただけます。
優れたウェル間温度均一性
MicリアルタイムPCRは、ウェル間の温度均一性が、標準モデルで±0.1℃、HRM対応モデルで±0.05℃です (いずれもSD (標準偏差) ではなく絶対温度)。
この優れた温度制御性能により、融解温度 (Tm) が0.1℃しか違わないクラスⅣ SNPs の識別が可能です (4チャンネル HRMモデル)。
小型で堅牢なデザイン
Magnetic Induction Heating方式を採用することにより、装置サイズを極限まで小さくすることに成功しました。Mic本体の設置面積は、わずか15 cm 四方です。装置重量も2.1 kgと極めて軽量なため、装置の移動が簡単なだけでなく、ポータブルにお使いいただくこともできます。
駆動部のない頑健な光学系設計により光学系のアライメントやキャリブレーションは必要ございません。クロストークも少ないためリファレンス色素やクロストーク補正も必要としません。
1 台のPC で最大10 台までデータの統合が可能
Mic リアルタイムPCRは、1台のPCで最大10ユニットをコントロールできます (Bluetooth 接続時)。装置間の再現性に非常に優れるため、あるときは48 ウェルで実験、またあるときは96 ウェル、あるいは384 ウェルで実験を行うなど、パーソナル・ユースからハイスループット・ユースまで、フレキシブルにお使いいただけます。
測定中のデータはMic 本体に保存されていますので、接続が切れてもデータを失うことはありません。接続が復活するとPCに自動的にデータ転送されます。また、USB接続にも対応しています。
ソフトウェア
micPCRソフトウェアは、MicリアルタイムPCR装置に付属する機器オペレーションとデータ解析を行うためのソフトウェアです。micPCRソフトウェアはMIQEガイドラインに準拠しています。21 CFR part 11 も標準パッケージでサポートしています。
プロジェクト解析機能
MicリアルタイムPCR装置は、ウェル間の再現性だけでなく、同一装置による測定間の再現性、装置間の測定再現性にも優れます。
プロジェクト解析機能は、同一装置による異なる測定の結果、あるいは異なる装置による測定結果をまとめて1つの実験としてデータ解析を行う機能です。
相対定量解析
遺伝子発現の相対定量は定量PCR解析で最も頻繁に使われる解析方法です。実験群間 (処理間) における特定のmRNAの発現量を比較し、発現比 (expression ratio) としてレポートします。
MicPCRソフトウェアは、REST法、ΔCT法、ΔΔCT法などの解析法に対応しています。
絶対定量解析
絶対定量は相対定量と並んでよく使われる定量PCR解析手法です。コピー数が既知の標準サンプルを用いてスタンダードカーブを作製し、そこから未知試料のコピー数を算出します。
融解曲線解析 (アレル識別解析)
インターカレーター法による遺伝子発現解析における増幅産物のターゲット特異性の検証、あるいはジェノタイピング実験に使用します。
融解曲線解析では、二本鎖DNAが一本鎖DNAに解離する温度を蛍光強度の変化としてモニタリングすることで、それぞれのサンプルの融解温度 (Melting Temperature: Tm) を算出します。
SYBR Green等を用いたインターカレーター法では、増幅サイクル後に融解曲線解析を行うことで、PCR産物にプライマーダイマー等の副産物が含まれていないことを検証することができます。インターカレーター法の反応特異性を検証する大切なステップです。
ジェノタイピングにおいては、スタンダードサンプルの融解温度と比較することで、未知サンプルのアレルタイプ (遺伝子型) を自動的に判別してレポートします。
高解像度融解曲線解析 (4チャンネルHRMモデル)
高解像度融解曲線解析 (High-Resolution Melting Analsyis) は、融解温度 (Melting Templerature; Tm) の違いにより、1塩基レベルで異なるDNA配列を高精度に区別して解析します。既知の遺伝子多型を簡便かつ安価に解析できる実験手法です。
Mic リアルタイムPCRはブロック式のqPCRサイクラーにはない優れたウェル間温度均一性を持ちます。特にHRM対応モデルは±0.05℃のウェル間温度均一性もち、ClassⅣ SNPs (A→T) を高い精度で解析することができます。
- 本機能を使用するには、装置ご購入時に4チャンネルHRMモデルをご選択いただく必要がございます。
遺伝子型判別
アレル特異的加水分解プローブあるいはモレキュラービーコンを用いたリアルタイムPCRデータから未知サンプルの遺伝子型を判別します。
融解曲線ではなく、リアルタイム・カイネティックデータから遺伝子型の判別を行います。
サンプル識別機能
micPCRソフトエアのサンプル識別機能は、リアルタイムPCRデータの増幅パターンから、特定の遺伝子が検体に含まれているかどうかを検定することができます。
食品の遺伝子組み換え作物検査 (GMO)、ウイルス感染診断、細菌感染診断などでは、特定の遺伝子が検体に含まれているかどうかを検査することがあります。サンプル識別機能は、標準サンプルとの比較により、増幅曲線のパターンから、サンプル中に特定の遺伝子が含まれているかどうかを識別する機能です。識別のためのパラメーターは、検体毎あるいは実験毎 (ラン毎) に変更することができます。
ワークフロー
MicリアルタイムPCRでは、0.1 mL 容量の小型専用PCRチューブ (4連) を使用します。チューブ壁が極めて薄いため高速qPCRが可能です。反応液のボリュームレンジは5~30μLです。
チューブには蒸発防止のためのオイルがプレロードされています。測定が始まり装置のチューブフォルダーが回転すると、自動的に液が逆転してオイルが反応液の上をカバーします。
製品仕様
2チャンネルモデル | 2チャンネル HRMモデル |
4チャンネルモデル | 4チャンネル HRMモデル |
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温度性能 | ||||
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温度精度 | ± 0.25 ℃ | |||
ウェル間温度均一性 | ± 0.1 ℃ | ± 0.05℃ | ± 0.1 ℃ | ± 0.05℃ |
加熱・冷却速度 | 加熱: 5℃/秒、冷却: 4℃/秒 | |||
温度制御範囲 | 40-99 ℃ | |||
光学系 | ||||
検出器 | フォトダイオード(各チャンネル独立) | |||
励起光源 | 高輝度LED(各チャンネル独立) | |||
検出チャンネル | Green: Ex465nm、Em510nm Yellow: Ex540nm、Em570nm |
Green: Ex465nm、Em510nm Yellow: Ex540nm、Em570nm Orange: Ex585nm、Em618nm Red: Ex635nm、Em675nm |
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検出速度 | 1秒(48ウェル、全チャンネル) | |||
反応容器 | ||||
ウェル数 | 48 | |||
反応液量 | 5-30 μL | |||
サイズと重量 | ||||
サイズ | 幅150 x 奥行150 x 高さ130 mm(リッド解放時の高さは265 mm) | |||
重量 | 2.0 kg | |||
動作環境 | ||||
温度 | 18-35 ℃ | |||
相対湿度 | 20-80 % | |||
電源 | 100-240 VAC、4.0 A、50/60 Hz | |||
ソフトウェア | ||||
付属ソフトウェア | micPCR ソフトウェア (HRM不可) |
micPCR ソフトウェア (HRM可) |
micPCR ソフトウェア (HRM不可) |
micPCR ソフトウェア (HRM可) |
保証期間 | ||||
保証期間 | 2年間 あるいは 3年間 |
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