小型卓上自公転撹拌機 AWADA TURN

富士フイルム和光純薬株式会社
AWADA TURN
  • 高濃度の界面活性剤を使用しても泡立たずに撹拌が可能
  • エマルジョン形成、高濃度溶液の撹拌が可能
  • 消泡に時間のかかるサンプルや磁気ビーズに効果を発揮
  • 1台で撹拌と遠沈が可能
  • 従来のくるくると同サイズで小型コンパクト
アカデミックキャンペーン

2024年11月18日~2025年2月28日まで
本キャンペーンはアカデミックユーザーに限定しており、民間企業は対象に含まれません。

概要

AWADA TURNは自公転撹拌による撹拌で、泡立ちが少なく、マイクロチューブの蓋に溶液が付着すること無く、理想的な撹拌が可能です。また、対流撹拌のため、water / oilのように界面張力が非常に強い場合でも撹拌が可能であり、エマルジョン形成や粉末試薬の溶解、高粘度溶液の撹拌にも最適です。
また、攪拌(自公転) / 遠心機能をスイッチ1つで簡単に切り替えられるため、マイクロチューブでのサンプル攪拌⇒フタに付着した液滴のスピンダウン操作の効率化など、お客様の実験をサポートします。

特長

泡立たず、エマルジョン形成・高粘度溶液の撹拌が可能

現在主流の偏心撹拌型ではなく、チューブ全体を回転させる自公転撹拌型であり、対流によって撹拌を行います。したがって、泡立ちにくく、エマルジョン形成、高粘度溶液の撹拌に最適です。

1台で撹拌・脱泡・遠沈が可能

スイッチ1つで撹拌 (自公転)と遠心分離 (公転のみ)を簡単に切替できます。撹拌では、公転によるスピンダウンの効果により脱泡作用があり、発泡性物質の溶解などにもご使用頂けます。

小型コンパクト

現行品のくるくるシリーズと同じ大きさを実現しているため、卓上タイプの小型・コンパクトな設計となっています。

攪拌性能の比較

溶液の飛び散りの比較

主な仕様

品名 AWADA TURN
機能 自公転撹拌 公転:1,700 rpm / 自転:1,600 rpm
遠心分離 公転:4,000 rpm
対象容量 1.5 mL / 2.0 mLマイクロチューブ × 8本
タイマー 6分後自動停止
本体サイズ 150 (W) × 163 (D) × 113 (H)

アプリケーションノート

エマルジョン形成

AWADA TURNは、自公転撹拌により、最適なエマルジョン形成を実現します。

0.1M ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液を水相、流動パラフィンに1-ドデカノールを添加したものを油相として、エマルジョン形成を行いました。偏心撹拌機では、水相と油相の界面張力により相間を十分に撹拌することができず、エマルジョンが形成できていませんが、AWADA TURNではエマルジョンが形成できています。

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次に、チューブを手動で3回ほど上下にシェイキングしてエマルジョン形成を行いました。
AWADA TURNでは発泡せず良質なエマルジョンを形成できています。
しかし、手動でのエマルジョン形成では、界面活性剤により発泡してしまっています。
また、水平振とう型シェイカーでエマルジョン形成を行った場合、エマルジョン形成に数時間必要となりますが、AWADA TURNでは僅か数秒でエマルジョン形成が可能となります。

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発泡性溶液(界面活性剤)の撹拌

AWADA TURNは、自公転撹拌により、発泡性溶液を泡立たせず撹拌することが可能です。

生体性溶液に使用されている5% PEG溶液と10mM ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液の撹拌を行いました。偏心撹拌機では大量の発泡が見られますが、AWADA TURNではほとんど見られません。このように、DNAの抽出やタンパク質の撹拌など様々な用途にお使い頂けます。

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高粘度溶液の撹拌

AWADA TURNは、自公転撹拌により、高粘度溶液の撹拌が可能です。

30 w/w% PEG溶液と色素(黄色)を撹拌しました。偏心撹拌機では粘度が高く均一に撹拌できていませんが、AWADA TURNでは全体に満遍なく撹拌ができています。従来の偏心撹拌機では撹拌できなかった高粘度溶液の撹拌が可能となります。

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粉末の撹拌

AWADA TURNは、自公転撹拌により、粉末物質の撹拌が可能です。

30 w/w% となるようにPEG粉末の撹拌を行いました。こちらは偏心撹拌機でも同様な撹拌が行われていますが、偏心撹拌機と同等な撹拌が可能となります。また、先ほどの発泡性溶液 (界面活性剤)の撹拌と合わせることで、界面活性剤や結晶タンパク質の粉末を発泡させずに撹拌することが可能となります。

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磁気ビーズの撹拌と集磁

AWADA TURNは、自公転撹拌により、磁気ビーズの入った溶液撹の拌が可能です。また、当社販売のマグネットスタンド(Code No. 290-35591)を用いることで、磁気ビーズの集磁が可能となります。

磁気ビーズの入った溶液をAWADA TURNで自公転撹拌を行いました。磁気ビーズはAWADA TURNにより撹拌され、溶液中に分散されました。次に、マグネットスタンドを用いて磁気ビーズを集磁しました。AWADA TURNを用いることで、8サンプルを1度に処理することが可能となり、作業が効率化できます。

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価格表

お問合せQ & A

Q1:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> 温度制御は可能ですか?

A1:温度制御機能はついていません。

Q2:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> 回転スピードは変更できますか?

A2:自転、公転スピードとも固定で変更できません。

Q3:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> タイマーは付いていますか?

A3:時間調節のタイマーはありませんが、6分後に自動で停止します。

Q4:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> 通常の卓上遠心機として使えますか?

A4:使用可能です。公転 (centrifuge) と自公転 (mix) の切り替えが可能です。

Q5:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> 抗体作製の際の、タンパク質溶液 (抗原溶液) とフロイントのアジュバンドとのエマルジョン作製にも使用できますか?

A5:エマルジョン形成後は、界面の影響が大きいので混ざるかどうかは、物質によりけりです。浸透しやすい物質の場合混ざりますが、浸透しにくい物質だと混合は難しいです。

Q6:<小型卓上遠心機 AWADA TURN> 粘性の高い(硬い)エマルジョンでは使用できますか?

A6:エマルジョン形成後は、界面の影響が大きいので混ざるかどうかは、物質によりけりです。浸透しやすい物質の場合混ざりますが、浸透しにくい物質だと混合は難しいです。

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