シークエンス: DNAシークエンス

受託解析サービス『MOGERA®』シリーズ 遺伝子発現データ解析「MOGERA®-Arrayアシスト」

東北化学薬品株式会社 生命システム情報研究所
シークエンス: DNAシークエンス

受託解析サービス『MOGERA®』シリーズ 遺伝子発現データ解析「MOGERA®-Arrayアシスト」

東北化学薬品株式会社 生命システム情報研究所

お客様の研究目的に沿った遺伝子発現解析を提供するサービスです。解析報告書とデータをセットした自社開発のViewerをお届します。最新の遺伝子アノテーション情報を用いた統計解析より、生物学的解釈に結びつく有用な情報をご提供いたします。

特長

  • マイクロアレイデータ(スキャンデータ)の解析サービスです。
  • プラットフォーム(チップのメーカー・種類)を問いません。
  • 解析レポートとリンクしたデータViewerが付属します。
  • 変動遺伝子の抽出、GO解析、遺伝子セット解析(PAGE解析)等の標準的な解析を提供します。
  • 解析担当者とのディスカッション付きで、研究目的に沿った解析を実現します。
  • オプションとの組み合わせで解析の拡張が可能です。

これからマイクロアレイを行う方はもちろん、既に行ったマイクロアレイ実験データをもう一度きちんと解析してみたいという研究者の方にもおすすめです。

ご提供いただくもの

  • マイクロアレイ実験の数値データおよびプローブ情報
    (Probe IDとGenBank IDの対応表)

価格/納期

解析数 希望納入価格
MOGERA-Array アシスト (2群) 200,000円
MOGERA-Array アシスト (3群) 250,000円
MOGERA-Array アシスト (4群) 300,000円
MOGERA-Array アシスト (5群) 350,000円
MOGERA-Array アシスト (6群) 400,000円
  • 本サービスの価格は、『群数』に基づいて設定されております。
    お客様の実験データが何群に該当するのかご不明な場合は、実験内容をお伺いした上で解析担当者が算出いたします。お気軽にご相談ください。
  • 反復実験およびdye swapデータは、同一群といたします。
    ※ご希望の群数・オプションにより、価格が異なります。詳細はお問い合わせください。
    ※7 群以上のアレイデータ、2 色法のアレイデータ、カスタムアレイデータを解析希望の方は、お問い合わせください。

■納期 解析データ受取日より10 営業日。
ただし、解析内容によってはお時間がかかる場合がございますので、詳細についてはお問い合わせください。

解析内容

ご提示いただいたデータについて、下記の解析項目を実施いたします。

  • 最新のアノテーションデータ取得
  • データ値の正規化、品質確認
  • 変動遺伝子の抽出、GO解析
  • PAGE解析

オプションで下記の解析を実施いたします。

  • BLAST検索
  • ネットワーク解析
  • ベン図解析
  • パスウェイのアノテーション取得
  • 上記オプションメニューは一例です。
  • ご要望によりお見積もりいたします。詳細はお問い合わせください。

納品物

Viewerを搭載した解析報告書および取扱説明書(CD-ROMまたはDVD-ROM)
※ViewerはWindowsに対応しております。Macintosh、その他OSをご使用の方はご相談ください。

解析実施例

野生型マウスおよびAire遺伝子欠損マウスの胸腺髄質上皮細胞(mTEC)における遺伝子発現プロファイル変化の評価例(1比較解析)GEO(Gene Expression Omnibus)に登録されているマイクロアレイ実験データを基に、東北化学薬品株式会社で提供する解析手法を利用して独自に行った解析例を紹介いたします。本ページでご紹介する解析内容は、全ての解析を実施したものではございません。解析内容に関してはお客様とディスカッションの上、実施いたしております。

■解析背景

自己免疫疾患は、各組織で特異的に発現する遺伝子に対する免疫寛容が破綻することで発症すると考えられています。その一端として、遺伝性自己免疫疾患の原因遺伝子Aire(autoimmune regulator)がT細胞分化に関わる胸腺髄質上皮細胞(mTEC)での組織特異的抗原の異所性発現に関わっているとされています。本解析の目的は、Aire 遺伝子欠損によるmTECでの遺伝子発現プロファイル変化の評価です。

■実験デザイン

(1)変動遺伝子の抽出
品質確認工程を通過した遺伝子のうち、WTに対してAire KO個体で発現値に2 倍以上の差が見られた遺伝子の抽出を試みました。その結果、2 倍以上発現上昇が見られた遺伝子418 個、発現低下が見られた遺伝子589 個が得られました。

(2)遺伝子群の生物学的解釈(GO解析)
発現変動遺伝子として抽出した上記の遺伝子群の生物学的な特長を検討するため、変動遺伝子群におけるGO(Gene Ontology)カテゴリのenrichment を フィッシャーの正確確率検定により検討しました。
この結果、Aire KO個体で発現が亢進していた遺伝子群には「regulationof MHC classⅡbiosynthesis」、減少している遺伝子群には「proteolysis」等の機能に関与する遺伝子が、統計的に有意に多く含まれていることが示唆されました。

(3)遺伝子セットでの発現変動解析(PAGE 解析)
大きな変動を示す個々の遺伝子群の抽出だけでなく、ある機能に関わる遺伝子群(今回はパスウェイを構成する遺伝子群)全体の協調的な発現変動を評価するため、 PAGE(Parametric Analysis of Geneset Enrichment) 解析を行いました。 この解析は、特定の機能に関わる複数の遺伝子の協調した中程度の変化が生物学的に重要となる場合に、有効な解析手法の一つです。この検定を行った結果、「apoptosis パスウェイ」を構成する遺伝子で全体的な中程度の発現上昇が確認され、Aire欠損個体でのmTEC数の減少という表現型の変化の一因と考えられる現象を捉えることができました。
また、特定の転写因子のシス配列をプロモーターに有する遺伝子群についても、同様にPAGE 解析を行った結果、CREB1のシス配列をプロモーターに有する遺伝子群の発現上昇傾向が確認されました(オプション)。このことから、Creb1の転写活性の上昇が示唆されました。

(4)ネットワーク解析(オプション)
Aire KOの影響を分子レベルで理解するため、Aire遺伝子との直接または間接的な相互作用情報を、公共データベースを対象に検索し、パスウェイとして描画しました。
解析の結果得られたパスウェイには、Aire遺伝子とapoptosis経路の繋がりや、CrebbpおよびCreb1を介したMHC関連遺伝子の発現抑制等が含まれており、今回の解析結果を統合的に解釈するための有用な情報が得られました。

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