炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)マーカーの一つ、カルプロテクチンの測定を実施しております。
■糞便中のカルプロテクチン値が、炎症性腸疾患(IBD)の優れた炎症活動マーカーとして学会・論文で注目されています。
- メリットその1:糞便中の濃度を測定するので、採血や内視鏡検査の必要がありません。
- メリットその2:CRP、赤沈検査(ESR)、白血球数は、腸管だけでなく体の他の部分の炎症においても高値を示しますが、便中のカルプロテクチンは腸管粘膜の炎症のみを反映します。
- メリットその3:カルプロテクチンの測定はCrohn's disease activity index(CDAI)やUlcerative colitis activity index(UCAI)、Harvey-Bradshaw activity indexより、粘膜の炎症を反映しています。
【カルプロテクチンとは】
主に好中球(一部、単球や活性化マクロファージ)により分泌されるカルシウム結合タンパク質で、好中球の管腔への移行に比例し、糞便中のカルプロテクチン濃度が上昇することが知られています。
- 便中のカルプロテクチンはUC やCD に対する特異性や感受性が高いため、再燃リスクマーカーとなります。
- 便中のカルプロテクチンが50 μg/g を越えると、炎症性腸疾患の再発リスクが13 倍上昇することが報告されています。
サービス内容
- ELISA法で測定いたします。
- 測定する被験対象の糞便のスプーンひとさじ程度を、検便の容器に入れ、冷凍でご送付ください。
■カルプロテクチン検量線データ
Calprotection nb/mL |
O.D450 nm-(n = 2) | AV | SD | %CV | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | ||||
840 | 2.368 | 2.360 | 2.364 | 0.006 | 0.239 |
210 | 1.490 | 1.478 | 1.484 | 0.008 | 0.572 |
52 | 0.589 | 0.592 | 0.591 | 0.002 | 0.359 |
13 | 0.190 | 0.188 | 0.189 | 0.001 | 0.748 |
0 | 0.061 | 0.061 | 0.061 | 0.000 | 0.000 |
価格
■前処理
便中のカルプロテクチン抽出:5,000 円/検体あたり
■測定
ELISA法測定 40 検体毎
40 検体まで:400,000 円
80 検体まで:730,000 円
表示価格はすべて税別価格です。
その他
- 試験の詳細については、お問い合わせください。
※本業務は、依頼者に代わり糞便中のカルプロテクチン値を測定します。従って、その測定値の評価は、依頼者自身のご判断でお願いいたします。受託に伴って公開される試料の情報、測定結果、依頼主様の個人情報等は本受託業務の遂行のみに利用し、他の目的に利用したり、第三者へ開示することはありません。また、本測定は研究を目的としております。病気の診断には使用できません。
参考文献
Digestive and Liver Disease 2009;41:56-66 World Journal of Gastroenterology 2008;14(1):53-57
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