透析関連製品

透析は半透膜を利用して低分子を除去する工程で、試料の脱塩、バッファー交換、不純物の除去など幅広い用途で利用されています。
当社ではREPLIGEN社の透析膜やチューブ、モジュールなどをラインアップしており、用途に応じた選択が可能です。

学術コンテンツ

透析の基礎知識

図 透析の原理

透析とは半透膜を用いて、低分子の溶質を高濃度溶液から低濃度溶液へ、平衡に達するまで自然拡散させる手法です(図)。サンプルに含まれる低分子物質の濃度を低下させることができます。透析は簡単な操作で、穏やかに低分子の除去が可能であり、以下のように様々な実験で使用されます。

透析の使用例
  • 高分子物質の精製
  • 低分子物質の除去
  • タンパク質の濃縮
  • pH変更
  • 脱塩
  • バッファー交換

透析には通常、タンパク質吸着が生じづらく、化学的および熱的に安定な再生セルロース膜が使用されます。膜の細孔径より小さい分子は透過でき、大きい分子は透過せずに保持されるため、適切な細孔径を選択することで保持する物質の分子量を選択することができます。指標として用いられている分画分子量(Molecular weight Cut-Off/MWCO)はその大きさの物質が90%以上保持される分子量を表しています。ただし、物質の透過率は溶質の形状や水和度、イオン電荷、極性などにも影響を受けるので、保持したい溶液サイズの半分以下、もしくは透過させる溶質サイズの倍以上のMWCOを選択することが推奨されます。