中和滴定

中和滴定 (neutralization titration) (酸塩基滴定:acid-base titration)

酸と塩基との中和反応を利用して定量する方法です。酸性試料のアルカリ標準液による滴定をアルカリ滴定 (alkalimetry) 、アルカリ性試料の酸標準液による滴定を酸滴定 (acidimetry) と呼ぶことがあります。中和反応によって分析できる酸と塩基の組合せは多く、試料がある程度強い酸、塩基であり、濃度が著しく低くなければ当量点付近で大きなpH変化があるので、酸塩基指示薬を用いた色の変化で容易に終点を判定できます。一方、酸や塩基が非常に弱く、水溶液中ではpHの変化が小さいため滴定が難しい場合、適当な非水溶液中での非水滴定が用いられます。非水滴定は溶媒の違いで酸や塩基の強さが変化する現象を利用します。例えば、水溶液中で弱塩基だった化合物が、酢酸溶媒中では強塩基になったり、弱酸だった化合物が、N,N -ジメチルホルムアミド中では強酸になる場合があります。この方法は水に溶けにくい医薬品の滴定に利用されることがあります。

学術コンテンツ

酸・塩基指示薬の例

指示薬 酸性色 塩基性色 変色範囲 (pH)
チモールブルー 1.2-2.8
2,6-ジニトロフェノール 無色 2.0-4.0
メチルオレンジ 3.1-4.4
メチルレッド 4.2-6.2
p-ニトロフェノール 無色 5.0-7.0
ブロモチモールブルー 6.0-7.6
ニュートラルレッド 6.8-8.0
フェノールレッド 6.8-8.4
フェノールフタレイン 無色 8.0-9.6
アリザリンエローR 無色 スミレ 10.1-12.0
1,3,5-トリニトロベンゼン 無色 12.0-14.0
引用文献
・高純度化技術大系 第1巻 分析技術
・化学大辞典