三次元培養・共培養などに利用可能!

高研 コラーゲン「AteloCell®

高研

高研はアテロコラーゲンを主成分とした製品を数多くラインアップしています。
AteloCell®は溶液、スポンジ、膜などコラーゲンをさまざまな形に加工したシリーズです。
再生医療研究をはじめ、さまざまな分野に利用可能です。

ラインアップ
アテロコラーゲン

アテロコラーゲンとは

コラーゲンは真皮や靱帯、骨などを構成する細胞外マトリクスの一つであり、ヒトでは全タンパク質の約30 %を占めます。最も多く存在するコラーゲンはI 型コラーゲンです。その分子量は約300 kDaで、3本のポリペプチド鎖で形成されています。
分子構造は三重らせん領域とN末端とC末端にあるテロペプチド領域(非らせん領域)から成り、三重らせん領域は生物種間において遺伝的な保存性が高いことから低い抗原性を示しますが、テロペプチド領域は高い抗原性を示します。 このテロペプチド領域をプロテアーゼによって切断除去したものをアテロコラーゲンといいます。
この処理を行うことでコラーゲン以外のタンパク質はすべて分解されるため非常に純度が高く、低い抗原性を示すため研究用だけでなく医療用にも使用されています。

溶液

コラーゲン酸性溶液 I-PC・I-AC

ウシ皮由来の高純度コラーゲン酸性溶液で、変性の心配が少なくコーティングに適しています。 I-PC(アテロコラーゲン)、I-AC(ネイティブコラーゲン)はいずれも中性にすると生理的条件下でゲル化(線維化)します。

主な用途:コーティング、三次元培養、コラーゲンゲル上培養、コラーゲンゲル共培養

I-PC

【I-PCとI-ACの違い】

I-PC

I-PCはテロペプチドが除去されており、低抗原性でありながらコラーゲンの性質を維持しています。
一方、I-ACはI-PCと比べてより強度の高いゲルを形成します。

メーカーコード 品名 容量
IPC-30 コラーゲン酸性溶液 I-PC 3 mg/mL 50 mL
IPC-50 コラーゲン酸性溶液 I-PC 5 mg/mL 50 mL
IAC-30 コラーゲン酸性溶液 I-AC 3 mg/mL 50 mL
IAC-50 コラーゲン酸性溶液 I-AC 5 mg/mL 50 mL

実験例 各種培養方法によるラット初代肝細胞のアルブミン産生能比較

実験例

8種の培養方法を用いてラット初代肝細胞のアルブミン産生能を評価したところ、コラーゲンゲル上培養はそのほかの培養方法と比べて高いアルブミン産生能維持効果を示した(②、③)。また、コート済プレートはゼラチンコートと類似した結果となり、製造後から使用までの間にコラーゲンが変性している可能性が示唆された(⑥、⑦、⑧)

3D Readyアテロコラーゲン

3D Readyアテロコラーゲン

アテロコラーゲンのゲル化に必要な中和作業や培地との混合作業の手間を省き、安定した三次元培養を手軽に行えます。
ウシ皮由来の高純度アテロコラーゲンに予めDMEM Low GlucoseあるいはHigh Glucoseが混合されていますので、細胞と混ぜて温めるだけですぐに使用可能です。

主な用途:三次元培養、コラーゲンゲル上培養、コラーゲンゲル共培養

メーカーコード 品名 容量
3D-LG01 3D Readyアテロコラーゲン DMEM-LG1 12 mL
3D-LG05 3D Readyアテロコラーゲン DMEM-LG5 12 mL x 5本
3D-HG01 3D Readyアテロコラーゲン DMEM-HG1 12 mL
3D-HG05 3D Readyアテロコラーゲン DMEM-HG5 12 mL x 5本

膜・インサート

透過性コラーゲン膜

細胞は通さない低分子~中分子を通す透過性膜で、透明性が高いため培養中の細胞の顕微鏡観察が容易です。

主な用途:膜上培養、気液界面培養、非接触共培養、動物への細胞シート移植

メーカーコード 品名 容量
CM-6 透過性コラーゲン膜6wellプレート用 12個
CM-24 透過性コラーゲン膜24wellプレート用 24個

FibColl®高透過性アテロコラーゲンインサート

アテロコラーゲンのみで出来ているメンブレンを採用した、新規のセルカルチャーインサートです。プラスチック製のメンブレンをコラーゲンコーティングした製品とは異なり、細孔が塞がれることもなく、アテロコラーゲンの線維構造を有しているため、生体内を模した環境での細胞培養が可能です。アテロコラーゲン線維間の微細孔構造は600kDaを超える分子も透過し、バリア機能評価や共培養に適しています。

主な用途:膜上培養、気液界面培養、非接触共培養、動物への細胞シート移植

メーカーコード 品名 容量
FAI-24 FibColl®高透過性アテロコラーゲンインサート24well用 24個

実験例上皮細胞を使用したバリア機能評価

免疫染色像(赤:ZO-1、青:核)
免疫染色像(赤:ZO-1、青:核)
TEER測定の様子
TEER測定の様子
TEER測定結果
TEER測定結果

上皮細胞ではタイトジャンクションによって管腔側と基底膜側との間でイオンの透過が制限されるため、経上皮電気抵抗(TEER:Trans-Epithelial Electrical Resistance)が生じる。
イヌ腎臓尿細管上皮細胞(MDCK細胞)を膜上で14日間培養した結果、タイトジャンクションを形成し、TEER測定では電気抵抗が生じた。

スポンジ

コラーゲンスポンジマイティー

ウシ真皮由来Ⅰ型アテロコラーゲンを主成分としたスポンジです。細胞を播種して力学刺激(繰り返し荷重)培養することにより、関節炎モデルなど生体に近い状態で細胞機能を評価することができます。
96wellプレートで使用可能です。

主な用途:三次元培養、力学刺激培養、動物への細胞移植・生理活性物質の徐放

メーカーコード 品名 大きさ ポアサイズ 容量
CSM-25 コラーゲンスポンジ マイティー φ5×3 mm 100~200 μm 25個
CSM-50 50個

コラーゲンスポンジハニカム

アテロコラーゲンを独自の方法で加工、凍結乾燥したスポンジで、ポア(孔)が蜂の巣(ハニカム)状に一定方向に密に並んだ構造をしています。ハニカム構造により栄養供給および老廃物の放出が容易に行われ、ポアの内面全体に細胞を増殖させることができます。コラゲナーゼでの細胞回収が可能です。

CSH-10
CSH-10
CSH-96
CSH-96

主な用途:三次元培養、動物への細胞移植・生理活性物質の徐放

メーカーコード 品名 大きさ ポアサイズ 容量
CSH-10 コラーゲンスポンジ ハニカム 約3×3×2 mm 200~400 μm 100 mg
CSH-96 ハニカムディスク96 φ6×2 mm 200~400 μm 25個

3DハニカムBoosted

コラーゲンスポンジハニカムおよびアテロコラーゲンを蜂の巣状貫通孔を持つスポンジ状スキャフォールドに加工した高密度三次元培養用の担体です。
コラーゲンスポンジおよびハニカムディスク96のポアサイズを小さくした改良版であり、高さを調整したことにより細胞播種時の接着率も向上しました。
PBSに浸漬されており、静電気対策や脱泡の手間が不要です。また、強度も向上しているため、コラゲナーゼではなく、トリプシンでの細胞回収を推奨しています。

3DハニカムBoosted

主な用途:三次元培養、動物への細胞移植

メーカーコード 品名 大きさ ポアサイズ 容量
3D-HCB 3DハニカムBoosted φ5×5 mm 100~300 μm 25個

特長3DハニカムBoostedは35 mmディッシュと同等の最大106スケールの高密度三次元培養が可能

同じ蜂の巣状のポア構造であっても、ハニカムディスク96は250~350 μmのブロードなピークを示したのに対し、3DハニカムBoostedは200~250 μmのシャープなピークを示した。 また、高さ2 mmのハニカムディスクおよび高さ5 mmの3DハニカムBoostedに1×104個の線維芽細胞をそれぞれ播種した。いずれも96wellプレートに入る大きさながら高さが2.5倍の3DハニカムBoostedでは、より多くの細胞播種や培養が可能と示唆された。

コラーゲンスポンジ35 mmディッシュ用

コラーゲンスポンジ35mmディッシュ用

牛アキレス腱由来の不溶性コラーゲンを凍結乾燥し、架橋を加えることにより、多孔性のスポンジ状スキャフォールド(足場材料)にしました。スポンジ上での細胞培養に適しています。

主な用途:細胞培養

メーカーコード 品名 容量
CS-35 コラーゲンスポンジ35 mmディッシュ用 5枚

マイクロキャリア

コラーゲンミクロスフェア

コラーゲンミクロスフェア

アテロコラーゲンをビーズ状に成形した大量培養用の担体です。
コラーゲンフィブリルのみからできているために、生体内に似た培養環境を作ることができます。
コラゲナーゼ処理によって容易に細胞を回収でき、フィルターでの破片の除去が不要です。

実績のある細胞種:
iPS細胞、間葉系幹細胞、歯髄幹細胞、内皮細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、肝細胞、上皮細胞、線維芽細胞
メーカーコード 品名 容量
MIC-00 コラーゲン ミクロスフェア 15 mL

特長位相差顕微鏡で細胞増殖が観察可能

免疫染色像(赤:ZO-1、青:核)
TEER測定の様子

コラーゲンミクロスフェアを用いて、線維芽細胞を旋回培養したところ、培養7日目には表面を覆うように細胞が増殖する様子が位相差顕微鏡で観察され、それ以降も増殖し続けた。

タイプ別

TypeII コラーゲン

TypeII コラーゲン

高純度のTypeⅡアテロコラーゲン溶液です。
軟骨細胞の培養や関節炎モデルのモデル作製に使用可能です。

主な用途:コラーゲンコーティング、コラーゲン誘導性関節炎モデル

メーカーコード 品名 容量
CL-22 TypeII コラーゲン 3 mg/mL 10 mL

その他(研究用)

研究用コラーゲンパウダー

研究用コラーゲンパウダー

酸性溶媒で溶解可能なアテロコラーゲンパウダーです。注入による細胞移植や生理活性物質の 徐放に適しております。

主な用途:高濃度溶液作製

メーカーコード 品名 容量
CLP-01 研究用コラーゲンパウダー 500 mg

研究用コラーゲン膜

研究用コラーゲン膜

フレームのない加工用の透過性コラーゲン膜です。

主な用途:透過性膜の加工

メーカーコード 品名 容量
CLF-01 研究用コラーゲン膜 1枚

研究用コラーゲンスポンジ

研究用コラーゲンパウダー

未架橋のコラーゲンスポンジです。架橋を加えずに吸水させるとスポンジ構造が崩れます。

主な用途:架橋形成

メーカーコード 品名 容量
CLS-01 研究用コラーゲンスポンジ 1箱

製品一覧

  • 項目をすべて開く
  • 項目をすべて閉じる

溶液

膜・インサート

スポンジ

マイクロキャリア

タイプ別

その他(研究用)

関連製品一覧

  • 項目をすべて開く
  • 項目をすべて閉じる

  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
  • 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。