同仁化学 HilyMax
特長
- 多岐にわたる細胞へDNAを高効率に導入
- 血清を含む培地での導入が可能
- 導入遺伝子の細胞内シグナル応答が良好
- コストパフォーマンスに優れた純国産導入試薬
- ワンチューブによるシンプルプロトコール
- 遺伝子導入前の培地交換が不要
キット内容
キット構成 | 容量 |
---|---|
HilyMax Reagent | 1 tube |
lipoform Buffer | 1.0 ml×1 |
- HilyMAX Reagentの性状が透明~白色結晶であり、内容物が微量のため確認がしづらい場合がございます。
下記の写真は、アシストチューブの底を撮ったもので、中央付近の白い部分が現物となります。
使用法
はじめに
Lipoform BufferをHilyMax Reagent に加えてリポソーム溶液を調製します。
保存法
- リポソーム溶液を調製後は、-20 ℃で保存してください。6 ヶ月間安定です。
- リポソーム溶液を頻繁に使用する際は、0 ~ 5 ℃保存も可能です(1 ヶ月間安定)。
- 凍結したリポソーム溶液を融解後は、必ずボルテックス又はピペッティングにより、良く混合してご使用下さい。
- リポソーム溶液は、20回の凍結融解を繰り返しても、導入能に変化がないことを確認しております。
- 凍結融解の繰り返しを避けたい場合は、滅菌済みチューブへリポソーム溶液を小分けして、ご使用ください。
導入実績のある細胞種
細胞種ごとの導入条件・使用論文は下記リンク(メーカーHP)をご参照ください。
細胞名 | 由来種 | 組織 |
---|---|---|
293 | ヒト | 腎臓 |
293T | ヒト | 胎児腎臓 |
3T3-L1 | マウス | 胚 |
A172 | ヒト | グリア芽腫 |
A549 | ヒト | 肺上皮がん |
AGS | ヒト | 胃上皮 |
ASPC1 | ヒト | 膵臓 |
BmN | カイコ | カイコ 卵巣 |
C2C12 | マウス | 骨芽 |
Caco2 | ヒト | 腸管上皮 |
CEF | ニワトリ | 胚 |
CHO | チャイニーズハムスター | 卵巣 |
CHO-S | チャイニーズハムスター | 卵巣(卵巣) |
COS1 | アフリカミドリザル | 腎臓 |
COS7 | アフリカミドリザル | 腎臓 |
COV | ニワトリ | 卵巣 |
DT40 | ニワトリ | 血球・リンパ系 |
DU145 | ヒト | 前立腺がん細胞 |
ECPC4 | マウス | 脳脈絡叢がん |
END-D | マウス | 血管内皮 |
H1395 | ヒト | 肺がん |
HaCaT | ヒト | 皮膚角化細胞 |
HC | ヒト | 胎児肝臓 |
細胞名 | 由来種 | 組織 |
---|---|---|
HEK293 | ヒト | 胎児腎臓 |
HEK293FT | ヒト | 胎児腎細胞 |
HEK293 T | ヒト | 胎児腎細胞 |
HeLa | ヒト | 子宮頸がん |
HeLaS3 | ヒト | 子宮頸がん |
HepG2 | ヒト | 肝臓胆嚢 |
HFL-1 | ヒト | 胎児肺 |
HHSteC | ヒト | 肝星細胞 |
HT29 | ヒト | 結腸がん |
Human hepatic Stellate | ヒト | 肝臓 |
JHH-4 | ヒト | 肝臓、胆嚢がん |
Jurkat | ヒト | 白血病性T細胞 |
K562 | ヒト | 血球・リンパ球 |
KINGS1 | ヒト | グリア細胞 |
L | マウス | 線維芽 |
L6 | ラット | 筋組織 |
L929 | ラット | 線維芽 |
LMHI | ニワトリ | 肝臓がん |
LNCap | ヒト | 前立腺がん |
MC3T3-E1 | マウス | 骨芽細胞 |
MCAS | ヒト | 卵巣がん |
MCF7 | ヒト | 乳がん |
MDCK | イヌ | 腎臓 |
細胞名 | 由来種 | 組織 |
---|---|---|
Mesenchymal cell | ヒト | 間葉系 |
MEF | マウス | 胎児由来線維芽細胞 |
MG63 | ヒト | 骨肉腫 |
MKN | ヒト | 胃 |
NB1 | ヒト | 神経芽細胞腫 |
Neuro2a | マウス | 神経系 |
NIH3T3 | マウス | 胎仔 |
PA-1 | ヒト | テラトカルシノーマ |
PanC1 | ヒト | 膵臓がん |
PC12 | ラット | 副腎髄質 |
PC3 | ヒト | 前立腺がん |
Primary Osteoblast | 初代骨芽細胞 | 初代骨芽細胞 |
RBL2H3 | ラット | 血球・リンパ球 |
Sf9 | ヤトウガ | ヤトウガ |
S2 | ショウジョウバエ | ショウジョウバエ |
SHSY-5Y | ヒト | 神経芽 |
T98G | ヒト | 脳グリオブラストーマ |
U937 | ヒト | 単球性白血球 |
UtSMC | ヒト | 子宮平滑筋 |
Vero | アフリカミドリザル | 腎臓 |
VSMC | ラット | 血管平滑筋 |
初代培養細胞 | マウス | 胎児海馬 |
初代培養細胞 | 耳下腺腺房細胞 | 耳下腺腺房細胞 |
他社との比較例
■ HilyMAXは汎用されている市販の導入試薬と同等かそれ以上の導入効率
細胞名 | HilyMax | I社導入試薬 |
---|---|---|
CHO | 90% | 80% |
HeLa | 70% | 70% |
HEK293 | 60% | 60% |
NIH3T3 | 70% | 50% |
A549 | 50% | 50% |
L6 | 30% | 20% |
3T3-L1 | 30% | 30% |
K562 | 30% | 3% |
LNCap | 70% | 30% |
PC3 | 70% | 45% |
細胞名 | HilyMax | I社導入試薬 |
---|---|---|
MCF-7 | 70% | 70% |
Neuro2a | 70% | 70% |
MG63 | 20% | 17% |
HC | 50% | 65% |
COS7 | 40% | 50% |
HepG2 | 10% | 20% |
Vero | 40% | 55% |
MDCK | 20% | 25% |
Jurkat | 3% | 4% |
UtSMC | 10% | 15% |
■ 初代培養細胞、血球系細胞での高効率遺伝子導入
初代培養細胞(COV)への遺伝子導入
血球系細胞(DT40)への遺伝子導入
COV(ニワトリ卵巣由来)細胞およびDT40(ニワトリB細胞由来)細胞にpGL3 vectorを血清存在下で遺伝子導入し、24時間後にLuciferase活性を測定した。
(データ提供:就実大学薬学部生物薬学科分子細胞薬学ユニット)
■ 汎用されている細胞へのGFP導入例
CHO cell
HEK293 cell
A549 cell
HeLa cell
NIH3T3 cell
HilyMAXによる遺伝子導入例
使用例は下記リンク(メーカーHP)をご参照ください。
Q&A
- 遺伝子導入後の培地交換は必ず行う必要はありますか?
- 低い細胞毒性と高い導入効率を望まれる場合は、培地交換をお勧めします。
しかし、細胞(例:CHO細胞など)によっては、培地交換が毒性や導入率に影響しないものもありすので、細胞系にあわせて行ってください。
- 導入効率が悪かった場合、どのような点を検討すれば良いでしょうか? (DNA量、HilyMax量、複合体形成比、時間など)
-
<細胞毒性が低い>
導入効率が極端に低い場合は、DNA量を増やすか、DNA(μg):HilyMax(μL)=1:5~1:9にしてみてください。
高い導入効率を示す場合があります。<細胞毒性が高い>
DNA量またはHilyMax量を減らしてください。
- 説明書には、保存条件が『冷蔵』と『冷凍』の2つの記載があります。 どのように保存すればよいのでしょうか? 最初から『冷凍』したり、ずっと『冷蔵』ではダメですか?
-
未開封・未使用の場合には『冷蔵保存』、試薬を緩衝液と混合し溶解した後は『冷凍保存』してください。
未開封の状態で『冷凍保存』いただいても品質には問題はありませが、使用時に凍結した[Lipoform Buffer]を融解していただく必要があります。また、溶解後に関しては、2~3週間以内に使い切る場合であれば『冷蔵保存』いただいても性能に影響はありません。数週間を越える使用の場合には、必ず『冷凍保存』してください。
参考文献
- S. Mima, H. Ushijima, H.-J. Hwang, S. Tsutsumi, M. Makise, Y. Yamaguchi, T. Tsuchiya, H. Mizushima and T. Mizushima, "Identification of theTP01gene in Yeast, and its Human Orthologue TETRAN, which Cause Resistance to NSAIDs",FEBS Lett.,2007,581, 1457.
- T. Namba, T. Ishihara, K. Tanaka, T. Hoshino and T. Mizushima, "Transcriptional Activation of ATF6 by Endoplasmic Reticulum Stressors",Biochem. Biophys. Res. Commun.,2007,355, 543.
- H. Nakajima, W. Amano, A. Fujita, A. Fukuhara, Y. Azuma, F. Hata, T. Inui and T. Takeuchi, "The Active Site Cysteine of the Proapoptotic Protein Glyceraldehyde-3-phosphate Dehydrogenase Is Essential in Oxidative Stress-induced Aggregation and Cell Death",J. Biol. Chem.,2007,282(36), 26562.
- A. Endo, D. Sumi and Y. Kumagai, "1,2-Naphthoquinone Disrupts the Function of cAMP Response Element-binding Protein through Covalent Modification",Biochem. Biophys. Res. Commun.,2007,36(1), 243.
製品一覧
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