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ミトコンドリア機能障害は、がんや老化、神経変性疾患など様々な疾患に関与していることが知られており、ミトコンドリア膜電位はミトコンドリア活性の指標としてよく測定されてる項目の一つです。
また、ミトコンドリア機能が低下した老化細胞では解糖系を亢進させることや、解糖系に強く依存するがん細胞では解糖系が抑制されてもミトコンドリア機能を活性化させて生存を維持することが報告されており、ミトコンドリア機能と解糖系は密接に関与することが明らかになってきています。
このことから、細胞内代謝変化をより深く理解するために、ミトコンドリア膜電位と解糖系の代謝産物である乳酸産生量を併せて見る必要性が高まっています。
薬剤刺激等により、エネルギー産生の主要な経路である解糖系やミトコンドリア機能にダメージを与えたにも関わらず、細胞が生存している場合があります。これは、ミトコンドリア機能を阻害しても解糖系を亢進させることや、解糖系が阻害されてもミトコンドリア機能を活性化することで細胞が生存を維持、細胞死を抑制しようとするためであることが知られています。
例えば、以下のように解糖系とミトコンドリア機能を併せて確認することで「細胞内で何が起きているのか?」が見えてきます。
同一のサンプルから、上清と細胞を分けることで、ミトコンドリア膜電位(JC-1 Assay)と乳酸産生量を測ることができます。
2-DG 処理した HeLa 細胞において、CCK-8※アッセイにより細胞生存率を評価したところ、生存率はほとんど変化がありませんでした。
しかし、乳酸産生量の減少が確認されたことから、解糖系が阻害されているにも関わらず生存率が維持されているのは何故なのか、JC-1 Assayによりミトコンドリア膜電位を併せて確認したところ、2-DG 処理した HeLa 細胞ではミトコンドリア膜電位の上昇が見られました。
これらの結果から、HeLa 細胞は 2-DG により解糖系が阻害されても、ミトコンドリア機能を亢進させることで生存を維持しているということが分かりました。
※ Cell Counting Kit-8(メーカーコード:CK04)は別売りです。
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