グルコース取込能力を高感度に見る

同仁化学 Glucose Uptake Assay Kit-Blue,Green,Red

本キットに含まれる Glucose Uptake Probe は蛍光標識グルコースアナログであり、細胞のグルコース取り込み能力を高感度かつ簡便に測定す ることが可能です。

なぜ、グルコース取込能力が注目されているのか

がん細胞と代謝の関連

がん細胞は、活発な細胞増殖を維持するため、グルコースなど大量の栄養素を迅速に取り込み、代謝することによってタンパク質や核酸の合成、ATP などのエネルギー生産を行っています。また、細胞にとって不利な環境(低酸素や低栄養)下であっても、がん細胞は代謝系を変化させて生存しています。そのため、近年、がん細胞の代謝系を解明する研究が活発に進められています。

抗がん剤・がん免疫への応用

がん細胞は主に解糖系を用いてATP 生産を行うため、創薬分野において解糖系の標的タンパク質であるグルコーストランスポーター(GLUT)を阻害する抗がん剤開発が進められています(下図)。また、がん免疫分野では、がん細胞の好気的解糖によるグルコース取り込みが促進された結果、腫瘍微小環境における低グルコース状態が免疫細胞の機能低下を引き起こすと報告されており、グルコース取込み能力を知ることが重要です。

糖尿病の解明

インスリンは細胞のグルコースを取り込みを促進することで血糖値を下げることが知られていますが、糖尿病で起こる高血糖状態では細胞内グルコース濃度が上昇することで、ポリオール経路の代謝が亢進します。これによりNADPH が過剰に消費され、還元型グルタチオンが減少することで抗酸化能が低下し、細胞損傷が促進することが報告されています。

測定原理 既存法 (2-NBDG) との比較

測定原理

本キットに含まれる Glucose Uptake Probes は、既存品 2-NBDG と同 様の蛍光標識グルコースです。グルコース類似体であるこれらの試薬 はグルコーストランスポーターを介して細胞内に取り込まれるため、 蛍光顕微鏡などの蛍光測定法によって細胞のグルコース取り込み能力 を測定することができます。

既存法 (2-NBDG) より優れた4つの特長

Glucose Uptake Probe の特性と既存法(2-NBDG)との比較

Glucose Uptake Probe は、2-NBDG と同様に蛍光顕微鏡およびフローサイトメーターにも対応しています。また、Glucose Uptake Probe-Greenの蛍光特性は 2-NBDG と比べて 488 nm 励起レーザーや GFP、FITC などのフィルターセットに適しています。

製品名 蛍光顕微鏡 プレートリーダー検出 FCM 検出 色素の滞留性 蛍光特性
NEW Glucose Uptake Assay Kit-Blue × 1 時間 λex:386 nm, λem:474 nm
Glucose Uptake Assay Kit-Green 1 時間 λex:507 nm, λem:518 nm
NEW Glucose Uptake Assay Kit-Red 1 時間 λex:560 nm, λem:572 nm
2-NBDG × 30 分以下 λex:465 nm, λem:540 nm
  • A549 細胞を用いた際の検討結果であり、細胞種によって漏れ出しの時間は異なります。

試薬の選び方

初めて測定される方へ

Glucose Uptake Assay Kit-Green をお勧めします。
高感度・簡便に多彩な分析機器(蛍光顕微鏡、プレートリーダー、フローサイトメーター)で測定ができます。

※1 本測定に最適化した Washing and Imaging (WI) Solution を用いることで 細胞からの色素の漏れ出しを抑制できます。
※2 Glucose Uptake Probe-Green、-Red のみプレートリーダー測定可能です。

プレートリーダーで測定されたい方へ

Glucose Uptake Assay Kit-Green, -Red をお勧めします。
Glucose Uptake Assay Kit-Green、-Red は、プレートリーダーを用いて多検体検出をすることが可能であり、薬剤スクリーニングなどにも適し ています。High Glucose 培地を用いて A549 細胞への Glucose Uptake Probe の取り込みが抑制されたことを蛍光顕微鏡とプレートリーダーで 確認できました。

マルチカラーイメージングをされたい方へ

共染色する試薬の波長に応じて Glucose Uptake Assay Kit-Blue, -Green, -Red をお選び頂けます。
お手持ちの試薬の励起波長・蛍光波長に応じて、多重染色が可能な Glucose Uptake Probe を選択することができます。また、3T3-L1 細胞や組 織サンプルのような、自家蛍光の高いサンプルを評価される場合は、緑色の蛍光を回避することで、低バックグランドの測定結果を得ることが できます。

実験例

実験例  Cytochalasin B によるグルコース取り込み阻害

本キットを用いてグルコーストランスポーター阻害剤Cytochalasin B によるHepG2 細胞のグルコース取り込み阻害を高感度に検出かつ数値化することができました。

  • 細胞  :HepG2
    使用培地:MEM (5.5 mmol/l Glucose)
    培養条件:5 μmol/l Cytochalasin B /
    MEM( 5.5 mmol/l Glucose, 10% FBS), 37℃, 24 hr
    染色条件:x 500 Glucose Uptake Probe/DMEM (0 mol/l Glucose),
    37℃, 15 min
    検出装置:蛍光顕微鏡
    フィルターセット:DAPI (Ex = 360 / 40 nm, Em = 460 / 50 nm)
    GFP (Ex = 470 / 40 nm, Em = 525 / 50 nm)
    TRITC (Ex = 545 / 25 nm, Em = 605 / 70 nm)
    スケールバー  :50 μm

実験例  インスリンによるグルコース取り込み促進

本キットを用いてインスリンによる脂肪細胞のグルコース取り込み促進を高感度に測定することができました。

  • 細胞  :mouse adipocyte
    使用培地:DMEM (5.5 mmol/l Glucose)
    培養条件:1 μmol/l Insulin / DMEM (5.5 mmol/l Glucose),
    37℃, 15 min
    染色条件:x 500 Glucose Uptake Probe/DMEM
    (0 mol/l Glucose), 37℃、 15 min
    検出装置:蛍光顕微鏡
    フィルターセット:DAPI (Ex = 360 / 40 nm, Em = 460 / 50 nm)
    GFP (Ex = 470 / 40 nm, Em = 525 / 50 nm)
    TRITC (Ex = 545 / 25 nm, Em = 605 / 70 nm)
    スケールバー  :50 μm

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関連製品一覧

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同仁化学細胞内代謝測定キット

  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 掲載されている試薬は、試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
  • 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。