同仁化学 過酸化脂質検出蛍光試薬(Spy-LHP)
過酸化脂質は、高度不飽和脂質酸や細胞膜りん脂質が活性酸素種により傷害されて生成した過酸化物であり、生体内過酸化脂質の挙動がこうした疾病や疾患に関連付けられ非常に注目されています。
生化学分野では微量の過酸化脂質の高感度で特異的な定量法が望まれておりますが、現在知られている測定方法は十分とは言えない部分があるのも事実です。
九州大学の宗らによって開発されたSpy-LHPは、脂質への親和性と過酸化脂質への特異的反応性を向上させた新規な過酸化脂質の蛍光検出試薬です。蛍光波長は長波長励起(λex=524 nm, λem=535 nm)が可能であり、過酸化脂質と反応することにより強い蛍光を発します。また、488 nmでの励起も可能なことからフローサイトメーター等のレーザーを励起光源とする測定機器でも使用可能です。
※本製品は、九州大学-同仁化学組織対応型連携のもと、NEDO技術開発機構の助成を受けて開発されたものです。
特長
- 長波長励起(λex=524 nm, λem=535 nm)であり、生体試料への光ダメージが少なく自家蛍光物質の影響が軽減
- 488 nm励起が可能であり、フローサイトメーターでの測定も可能
- 脂質への親和性が高く、過酸化脂質に特異的に反応
励起/蛍光スペクトル
Spy-LHPおよび酸化体(Spy-LHPOx)の励起および蛍光スペクトルとその蛍光写真
Spy-LHP(左)およびその酸化体(右)の蛍光変化写真
ほぼ無蛍光のSpy-LHPが過酸化脂質と反応することで強い黄色蛍光を発する酸化体(Spy-LHPOx)になる。
各ラジカル種に対する選択性
過酸化水素やヒドロキシラジカルといったラジカル種にはほとんど反応せず、過酸化脂質ラジカルに高選択的に反応して蛍光を発する。
使用例・参考文献
同仁化学研究所 HPで使用例、参考文献など閲覧可能です。
製品一覧
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