同仁化学 ミトコンドリア局在型一重項酸素検出蛍光プローブ
「SI-DMA for Mitochondrial Singlet Oxygen Imaging」はミトコンドリアの一重項酸素を特異的に検出する蛍光プローブです。既存の一重項酸素検出試薬は細胞膜を透過しないため、細胞内の一重項酸素を検出することができませんでした。しかし、本製品は細胞膜を透過し、ミトコンドリアに集積するため、細胞内一重項酸素の蛍光イメージが可能になりました。
- 本製品は、福岡大学理学部 塩路先生らにより開発された製品です。
Si-DMAの測定原理
一重項酸素検出試薬 SI-DMAは、silicon rhodamine(SiR)骨格を蛍光団とし、一重項酸素反応部位といしてジメチルアントラセンを有した構造を持つ蛍光プローブです。SI-DMAは、容易に細胞膜を透過し、ミトコンドリアに集積後、選択的に一重項酸素と応答して強い蛍光を発します。
一重項酸素とは
一重項酸素は、活性酸素種の一つであり非常に強い酸化力を持ちます。皮膚のシミやシワの原因になることが知られており、化粧品分野ではこの一重項酸素を消去する化合物の探索が進められています。一方、医学分野(特にがんの治療)においては、光感受性物質とレーザー照射により発生した一重項酸素の酸化力によりがん細胞を破壊する光線力学的治療の研究が進められており、細胞内における一重項酸素レベルを検出できる試薬が望まれています。
反応選択制性
各種活性酸素種および活性窒素種への応答性を比較したところ、Si-DMAは一重項酸素に選択的に応答を示し、蛍光強度が8倍以上増加することが確認された。
比較条件
PBS(pH7.4):メタノール=1:1
Si-DMA:終濃度 1μmol/L
ROS:10 nmol/L
RNS:10 nmol/L
5-ALA処理後の一重項酸素検出例
HeLa細胞への5-amidindevulinic aid(5-ALA)処理により、ミトコンドリア内でプロトポルフィリンIXを生成。蛍光顕微鏡の励起光照射により発生した一重項酸素にSi-DMAが応答したことを確認した。
検出条件
励起波長:575-625 nm
蛍光波長:660-710 nm
製品一覧
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