Wolff-Kishner Reduction

ウォルフ・キシュナー還元反応

アルデヒド・ケトン→アルカン

カルボニルからメチレンへの還元反応です。

NaOHやKOHの共存下、アルデヒドやケトンをヒドラジンとエチレングリコール中で加熱することで、炭化水素が得られます(黄鳴竜変法)。Clemmensen還元が酸性条件で行われるのに対して、本反応はそれと相補的な塩基性条件下で行われます。

ヒドラゾンの代わりに、セミカルバゾンやアジンを前駆体として用いても同様の反応は進行します。

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反応機構

炭素上でのプロトン捕捉が律速段階とされています。

反応例

典型的な化学選択性発現例

トシルヒドラジンと水素化シアノホウ素ナトリウムを用いて、ケトンから一挙にアルカンを得る改良法1)が知られています。

ヒドラゾンはDMSO-tBuOH溶媒中、t-ブトキシカリウムで処理すると室温でWolff-Kishner還元を行うことが出来ます。ビスTBSヒドラジンを用いることで、ヒドラゾン形成段階の効率化も達成されています(Cram-Myers変法)。2)

Neotripterifordinの合成3)

 

参考文献

  1. Hutchins, R. O., Milewski, C. A. and Maryanoff, B. E. : J. Am. Chem. Soc., 95, 3662 (1973). DOI: 10.1021/ja00792a03
  2. Furrow, M. E. and Myers, A. G. : J. Am. Chem. Soc., 126, 5436 (2004). DOI: 10.1021/ja049694s
  3. Corey, E. J. and Liu, K. : J. Am. Chem. Soc., 119, 9929 (1997). DOI: 10.1021/ja972549c

基本文献

  • Kishner, N. J. : Russ. Phys. Chem. Soc., 43, 582 (1911).
  • Wolff, L. : Ann., 394, 86 (1912).
  • Huang-Minlon Modification:
    (a) Minlon, H. : J. Am. Chem. Soc., 68, 2487 (1946). DOI: 10.1021/ja01216a013
    (b) idem. J. Am. Chem. Soc., 71, 3301 (1949). DOI: 10.1021/ja01178a008
    (c) Hunig, S., Lucke, E. and Brenningesr, W. : Org. Synth., 43, 34 (1963).
  • Todd, D. : Org. React., 4, 378 (1948).
  • Szmant, H. H. : Angew. Chem., Int. Ed. Engl., 7, 120 (1968).
  • Hutchins, R. O. and Hutchins, M. K. : Comprehensive Organic Synthesis, 8, 327 (1991).

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