エステラーゼ
有機合成用のエステラーゼです。加水分解用酵素として使用できます。
特長
- 加水分解反応を触媒
- エステル化反応は進行しないため溶媒の選択が増える
反応例
PLEを用いた反応例
酵素及び由来:PLE from porcine liver
反応液の選択
エステラーゼは、エステル化反応を進行しないので、使用溶媒の選択も増えます。
2 相系の場合、有機溶媒は基質が溶解する程度まで添加します。
pHコントロール
加水分解反応の場合、カルボン酸が生成するため反応系の pH が酸性側に偏ります。
反応系を至適 pH に保つために、NaOH、KOH、アンモニア等で pH をコントロールします。
酸性側に偏った条件下では、反応が停滞してしまいます。パイロットスケール以降は、アルカリの滴下により pH をコントロールしますが、添加スピードが速すぎたり濃度が高いと酵素が変性してしまうなど酵素失活の原因となります。
また、逆にアルカリ濃度が低すぎると、最終の溶液量が多くなることも念頭に入れておかなければなりません。スケールの大きな反応では、処理量が増大するため両者を調節することが重要です。
リパーゼとエステラーゼの比較
ジエステルからモノエステルを作る場合は、エステラーゼを用いるとうまく反応する可能性が高くなります。エステルのカルボン酸側の構造が複雑な化合物は、エステラーゼで反応が進行する場合があります。
加水分解反応のスクリーニングでは、リパーゼと一緒に比較するのが有効です。
信仰上の考慮
エステラーゼの多くはブタ肝臓由来であるため、イスラム教徒およびイスラム諸国での使用についてはハラルを確認する必要があります。
現在は、組換体の開発も行われていることから反応性や販売環境も理解したうえでの開発が必要となります。
製品一覧
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固定化触媒
セラミック担体固定化品
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