スパームウォッシングメディウム

精子調整用試薬
カタログ番号9983

スパームウォッシングメディウム

Sperm Washing Medium 12 ml×12本
Sperm Washing Medium 100 ml
  • Mouse Embryo Test 済み
  • ヒト由来成分含
  • 510(k) 取得済み
記号の説明はこちら
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    • 使用目的
      配偶子や胚の処理及び精子の洗浄等。
    • 特長
      Modified HTF 培地から抗生物質のゲンタマイシンを除いた組成に、5 mg/mlのHuman Serum Albumin(ヒト血清アルブミン)が添加されたもの。
    • 品質確認試験
      ロットごとにpH、Osmolality、Endotoxin、Mouse Embryo Test及び無菌性が試験される。
    • 緩衝能
      21mMのHEPES、4mMのSodium Bicarbonate(炭酸水素ナトリウム)により生理的なpHに調整済み。CO2インキュベーター外での使用に適す。
    • 使用方法
      精液から精子を洗浄回収する方法

      1. 必要量の本培地を取り出し、室温または37℃に加温する。
      2. 室温に20分から30分間精液をおき液化させる。
      3. 液化した精液を無菌的に滅菌済みの10 mlのコニカルチューブに移し、2から3倍量の加温した本培地を加える。精液と本培地の混合液の容量をコニカルチューブあたり4から6 mlにすると精子の回収率が最もよくなるので、混合液の容量が多い場合には、混合液を2本のコニカルチューブに等分する。
      4. 200から300xgで10分間、室温で遠心する。
      5. 滅菌済みのピペットを用いて吸引により上清を除去する。
      6. コニカルチューブの外壁を人差し指で軽くはじき精子の塊を再懸濁する。
      注:vortex mixerのように強い衝撃のかかる器具を用いないこと。
      7. 新しいコニカルチューブに再懸濁精子を移し1~2 ml本培地をl加え、フタをして転倒混和によりゆっくりと混合する。
      8. 上記3で2本のコニカルチューブに検体を分けた場合、片方の懸濁液を他方のコニカルチューブに移し、1つの懸濁液とする。
      9. 200から300 xgで10分間、室温で遠心する。
      10. 滅菌済みのピペットを用いて吸引により上清を除去する。
      11. ゆっくりとコニカルチューブを振り精子の塊をほぐす。
      12. 添加後の容量が0.5 ml*程度になるように未使用の本培地を加える。
      *妊娠していない子宮の内腔の容量 : 0.25から0.5 ml
    • 粘性の高い
      精液の前処理
      通常の液化処理をしても粘性の高い精液の場合、粘液質成分の混在により、上記の方法で上手く精子が回収できないことがある。液化が進まない場合は次の前処理を実施する。
      1. 液化処理後の精液に本培地を加える。このとき、精液と本培地の混合液がコニカルチューブあたり5 mlを超えないようにする。
      2.18Gの注射針をつけたシリンジでゆっくりと上記1の混合液を吸引排出する操作を繰り返し、粘液質の成分を切断する。
      3. 200から300xgで10分間、室温で遠心する。
      4. コニカルチューブの底にもやもやとした繊維状に精子が回収された場合には、繊維状の精子塊を吸い上げないように注意して上清を吸引除去**する。
      **上清の液面近くの内壁に注射針の勾配面を接し、ゆっくり吸引しながら水面の下降に伴って注射針を下げて吸引する。
      5. 上清を除去後、2または3 mlの未使用の本培地を添加する。
      6. 上記2、3の操作を繰り返す。
      7. 精子が通常の状態で沈殿していることを確認し、上清を除去し、再懸濁液を調製する([使用方法11~12]参照)。
    • 保存温度
      2~8℃
    • 有効期間
      製造後2年
      ※開封後の有効期限
      使用上の注意に従い、適正温度で保管すれば、ラベルに記載された使用期限まで使用可能である。
    • 使用上の注意
      異物の混在や溶液に濁りがみられた場合、淡いバラ色でない場合には使用しないこと。 CO2インキュベーター内で使用する場合は、pHが7.0以下になる可能性があるので容器のフタを固く閉め、気相の交換が起きないようにすること。 抗生物質は添加されていない。必要に応じて添加する際には、アナフィラキシーを引き起こす可能性のある抗生物質は使用しないこと。ヒト由来の成分が含まれており感染の可能性が完全に否定されたものではないので、感染防止の措置をとること。 凍結したり39℃以上にしないこと。