Na-Preyssler型リンタングステートカリウム塩
Potassium Na-encapsulated Preyssler-type Phosphotungstate
ドキュメント
概要
ネガティブ染色は電子顕微鏡を用いて、エボラ出血熱・インフルエンザウィルス等の同定に使用される試薬です。
従来は、ウラン化合物(酢酸ウラニル)が使用されておりましたが、現在は使用許可を受けた施設しか使用することができません。 そこで、当社では酢酸ウラニル代替品を取り揃えました。
この機会に、従来製品から切替のご検討をお願いします。
製品性能
酢酸ウランと同様の染色性能を有します。タングステステートをベースとした化合物であり、溶液中でも非常に安定しており、酸性溶媒およびアルカリ性溶媒の両方で使用可能です。
Na型とEu型の違い
ネガティブ染色のコントラスト:Eu型 > Na型
写真:広島大学大学院工学研究科 物質化学工学部門 定金正洋准教授より提供
特長
- 既存製品と同等の染色性能
- pH調整等の必要なし
- 規制化合物の心配なし
プロトコル例
1. サンプルを水または緩衝液に溶解
Na-Preyssler型リンタングステートカリウム塩、Eu-Preyssler型リンタングステートカリウム塩は
水等に溶解すると中性になります。水に溶かすだけで使用できます(水に溶かしてpHメーターで測るとpH 5 ~ 7程度)。
※pHをあわせて染色をしたい場合は、pHを合わせたバッファーを用いてもかまいません。
2. 既存のネガティブ染色方法に基づいて染色 / 観察
試薬濃度は、 0.3-1.0 wt%程度を推奨します。
濃度が高いと染色剤の結晶が見える割合が増え、対象物の見える割合が減ります。
対象物の周りに付きすぎている場合は濃度を下げることをおすすめします。
また、Eu-Preyssler型リンタングステートカリウム塩はNa-Preyssler型リン タングステートカリウム塩と比較すると、
TEMグリット中できれいにウイルスが見えている範囲が多くなる傾向があります。
- Na-Preyssler型リンタングステートカリウム塩 (0.3 wt%) 水溶液を用いたネガティブ染色例
概要・使用例
概要 | ネガティブ染色は、電子顕微鏡を用いて、近年流行しているエボラ出血熱、インフルエンザウィルス等の同定に使用される試薬になります。従来は、核燃料の元になる “ウラン化合物” が使用されておりましたが、現在は世界中で全面禁止されております。そうした背景から、代替試薬のニーズの要望が多く寄せられており、本製品は菌、バクテリア。リポソーム等の全般を染色する試薬になります。 |
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物性情報
「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。
製造元情報
別名一覧
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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