高分子のアミロイドβ(Aβ)オリゴマーを特異的に認識

AβオリゴマーELISAキット

アミロイドβ(Aβ)は、約40アミノ酸から成るペプチドでアルツハイマー病患者の脳内に蓄積し老人斑という構造を形成ため、アルツハイマー病の原因因子として考えられています。また、Aβは、ペプチド同士が凝集し2量体以上のAβオリゴマーと呼ばれる凝集体になることで毒性を発揮するという仮説が報告されています。
さらに、Aβオリゴマーには分子量の違いからいくつか種類があり、低分子のオリゴマーをアルツハイマー病の原因とする仮説と高分子のオリゴマーを原因とする仮説があります。
本製品は、高分子(9量体以上)のAβオリゴマーを特異的に測定可能なELISAキットで、Aβモノマーや低分子(8量体以下)のAβオリゴマーにはほとんど反応しません。

測定原理

抗Aβ抗体(BAN50)を捕捉抗体と検出抗体の両方に用いたサンドイッチELISA系は、1-8量体にはほとんど反応せず、 9量体以上のAβオリゴマーに対し特異的に反応します1)2)

標準品には、抗Aβ抗体(BAN50)の抗体認識配列を16本持つ16量体MAPペプチドを使用しています2)

高分子Aβオリゴマーへの特異性データ

Aβ1-42ペプチドを冷蔵で一晩インキュベーションした後、限外ろ過で30kDa未満(8量体以下)と30kDa以上(9量体以上)に分離して、それぞれの画分で抗Aβ抗体(BAN50)によるウエスタンブロットと本製品によるELISAを行った。

  • ウエスタンブロット(抗Aβ抗体(BAN50))

  • AβオリゴマーELISA

8量体以下(<30kDa)のFraction Bではほとんどシグナルが見られず、9量体以上(≧30kDa)のFraction Aでは強いシグナルを示した。

測定例

ヒト脳脊髄液

非認知症患者(control)、アルツハイマー病患者(AD)の脳脊髄液中のAβオリゴマーを、本製品および他社品で測定した。

MMSE score ※4 当社 Aβオリゴマーキット(pM) 他社 Aβオリゴマーキット(pg/mL)
Control 1 0.98 N.D.
Control 2 1.99 33
Control 3 1.69 37
Control 4 4.59 88
Control 5 1.73 55
AD1 20 4.40 90
AD2 20 4.11 113
AD3 26 4.95 100
AD4 24 5.84 78
AD5 15 5.74 105

※4:認知機能診断問診検査のスコア
   30-28点・・・正常,    27-24点・・・軽度認知障害の疑いあり,    23点以下・・・認知症の疑いが強い

非認知症患者(control)とアルツハイマー病患者(AD)間で測定値に有意差が見られた。また他社品よりも、非認知症患者(control)とアルツハイマー病患者(AD)群の有意差が大きかった。

参考文献

  1. Fukumoto, H., et al.: FASEB J., 24(8), 2716(2010).
  2. Kasai, T., et al.: Biochem. Biophys. Res. Commun., 422 (3), 375(2012).

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