イオン液体
イオン液体は、「イオンのみで構成され、100 ℃以下で液体状態の塩」と定義され、なかには融点が0 ℃以下の物質も存在します。有機溶媒の極性と無機塩のイオン性を併せ持つような特殊な液体です。
イオン液体の一般的な特長は、下記が挙げられます。
- 低融点あるいは結晶化しにくい
- 高い熱安定性
- 難揮発性
- 高イオン伝導率
- 広い電位窓
- 物性や機能のデザインが可能
容易に物性をチューニング可能なことから、電池研究、有機合成、高分子合成、その他、様々な分野で研究開発が進められています。グリーンケミストリーの観点から、水、有機溶媒に続く次世代溶媒として期待されます。
参考文献
西川 恵子、大内 幸雄 他:「イオン液体の科学-新世代液体への挑戦-」 (丸善出版株式会社) (2012).