元素不純物試験

元素不純物試験について

平成27年9月30日付で 厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知(薬食審査発0930第4号「医薬品の元素不純物ガイドラインについて」)が出されており、平成 29年4月1日以降新たに承認申請される新医薬品(新製剤)について本通知が適用されています。

「医薬品の元素不純物ガイドライン(Q3D)」は医薬品規制調和国際会議(International Council for Harmonization of Technical Requirements for Pharmaceuticals for human use;ICH)の課題の1つとして検討されたもので、ガイドラインに記載されている元素は、それらの毒性(PDE値)および製剤中に存在する可能性に基づいて3つのクラスに分類されています。

元素不純物の分類

クラス 分類 内容
1 ヒトに対する毒性物質であり、医薬品の製造において使用が制限されているか、または使用されていないもの。
As、Cd、Hg、Pb
2 A 製剤中に存在する可能性が比較的高いため、元素不純物の潜在的起源および投与経路の全般にわたるリスクアセスメントが必要である。
Co、Ni、V
B 天然存在量が少なく、その他の原料・資材から遊離される可能性が低いことから、製剤中に存在する可能性は低い。結果として、クラス2B元素は、原薬、添加剤またはその他の製剤構成成分の製造中に意図的に添加されない限り、リスクアセスメントから除外することができる。
Ag、Au、Ir、Os、Pd、Pt、Rh、Ru、Se、Tl
3 経口投与による毒性が比較的低いもの(PDE値が大きく、一般的には 500 µg/day超)であるが、吸入および注射による投与に係るリスクアセスメントにおいては考慮が必要なもの。
Ba、Cr、Cu、Li、Mo、Sb 、Sn
その他の元素 低毒性であるために、および/または各極規制での取扱いが異なるためにPDE値が設定されなかった元素不純物。
Al、B、Ca、Fe、K、Mg、Mn、Na、W、Zn

ICH Q3Dガイドラインのうち「リスクアセスメントにおいて考慮すべき元素に関する推奨事項」として投与経路に係らず意図的に添加された場合は全ての投与経路においてクラス1、2A、2B、3の全元素のリスクアセスメントが必要です。一方、意図的に添加されない場合、投与経路によってリスクアセスメントが必要とされる元素が異なります。

意図的に添加されない場合のリスクアセスメントの要否について
クラス 経口 注射剤 吸入剤
クラス1 Cd
Pb
As
Hg
クラス2A Co
V
Ni
クラス2B Tl 不要 不要 不要
Au 不要 不要 不要
Pd 不要 不要 不要
Ir 不要 不要 不要
Os 不要 不要 不要
Rh 不要 不要 不要
Ru 不要 不要 不要
Se 不要 不要 不要
Ag 不要 不要 不要
Pt 不要 不要 不要
クラス3 Li 不要
Sb 不要
Ba 不要 不要
Mo 不要 不要
Cu 不要
Sn 不要 不要
Cr 不要 不要

当社では、意図的に添加されない場合のリスクアセスメントのうち、経口剤、注射剤にご使用頂けるよう混合標準液をご用意しております。

元素不純物試験の製品ラインアップ