Q&A

MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS

キットの仕様、性能について

Q1:精製法の原理は何ですか

エクソソームを始めとする細胞外小胞(Extracellular Vesicles : EVs)の膜表面に存在するホスファチジルセリン(以下、PS)と 金属イオン依存的に PS に結合する Tim4 というタンパク質を利用してエクソソーム等の細胞外小胞を精製する手法です。抗体を使わないアフィニティー精製法です。

Q2:どのような細胞外小胞が精製できますか

PS を脂質膜表面に露出しているエクソソームやマイクロベジクルを精製することができます。

Q3:エクソソームとマイクロベジクルの違いは何ですか

エクソソームとマイクロベジクルは生成経路で区別されています。後期エンドソームから分泌される細胞外小胞をエクソソーム、細胞膜から直接出芽してくる細胞外小胞がマイクロベジクルと定義されています。両者は大きさが異なり、エクソソームは粒子径約40 〜100 nm 程度であり、マイクロベジクルは粒子径約100 〜1,000 nm 程度と言われますが、もっと小さなマイクロベジクルも報告されてきており、大きさで明確に分かれるものではないようです。

Q4:エクソソームとマイクロベジクルを別々に精製できますか

上述したように大きさで明確に区別できないため完全に分けることはできませんが、 本キットでは、各々の主要な画分を得るために以下の簡便な分離方法を推奨しています。 エクソソームを始めとする粒子径が小さい細胞外小胞(small EVs)を精製する場合は、 10,000 x g で遠心分離した「上清」をサンプルとして使用してください。
マイクロベジクルを含む粒子径が大きい細胞外小胞(Large EVs)を精製する場合は、 まず 1,200 x g で遠心分離した上清を回収し、それを 10,000 x g で遠心分離して得られる「沈殿」を TBS に懸濁してサンプルとしてご使用ください。 また、両方を一緒に精製する場合は、1,200 x g で遠心分離した「上清」をサンプルとしてご使用ください。

サンプルの前処理条件の詳細は取扱説明書に記載しておりますのでご参照ください。

Q5:エクソソームやマイクロベジクル以外の物も取れてくることはありませんか

エンベロープを持つウイルスを回収してくることがわかっています。エンベロープ型のウイルスの膜表面にも PS が露出しているため、エンベロープ型ウイルスが混入しているサンプルでは、両方回収されます。この性質を利用して本キットをエンベロープ型ウイルスの回収に応用できる可能性があります。
分離したい場合は、本キットで回収後、ウイルスに特異的な抗体を用いたアフィニティー精製を行う必要があります。

以上の事に関しては、エンベロープ上に存在する CD63 などのエクソソームマーカーに対する抗体を使った精製法でも同様のことが言えます。

Q6:ウイルス精製に関する引用文献はありますか

下記論文で、本手法を用いたウイルス精製が報告されています。
“Vesicle-Cloaked Virus Clusters Are Optimal Units for Inter-organismal Viral Transmission”, M. Santiana, et al., Cell Host & Microbe, 24, 208-220 (2018).

Q7:全てのエクソソームが PS を露出していますか

全てのエクソソームがPS を露出していることを示す知見は得られていませんが、当社実績(参考:精製実績および検出実績)において、検出できなかったサンプルは現在確認できておりません。

下記論文において、クライオ電子顕微鏡解析および免疫金コロイド粒子を用いた活性化血小板由来細胞外小胞の表現型解析が報告されています。本論文では、活性化血小板由来細胞外小胞の約75% がPS を表面に露出していることが報告されています。
“Extracellular vesicles from activated platelets : a semiquantitative cryoelectron microscopy and immuno-gold labeling study”, B. Alain R, et al. : Platelets, 28(3), 263-271 (2017).

Q8:どのようなサンプルから精製できますか

細胞培養上清、血清、ヘパリン- 血漿、EDTA- 血漿、尿、糞便から回収した実績があります。また、本キットのユーザー適用例として、脳脊髄液や唾液からのエクソソーム精製実績の報告を確認しています。

Q9:1 回あたりのエクソソームの取得量はどれくらいですか

サンプルの種類や量により大きく異なりますが、当社実績では 1 回の精製操作でタンパク質量にして約 30 μg/mL 程度(BCA 法で測定)、粒子数にして 1 ~ 2 x 1010/mL の粒子(NanoSight LM10 で測定)が取得できています(モネンシンナトリウムでエクソソーム分泌を亢進させた K562 培養上清 5 mL を 1 mL に濃縮してから精製操作を行った場合)。

また、正常ヒトプール血清 1 mL から1 回の精製操作でタンパク質量にして約 34 μg/mL 程度(BCA 法で測定)、粒子数にして 5 x 109/mL 程度の粒子(NanoSight LM10 で測定)が回収できています。本キットは、最終 100 μL の溶出液が得られます。

従来法との比較について

Q10:超遠心分離法と比べた場合の利点は何ですか

本キットは超遠心分離法よりも高純度なエクソソームを簡便に再現性良く高効率で回収することができます。また、超遠心分離法では沈殿しにくいようなサンプルからもエクソソームを回収できることを確認しています。
また、回収されるエクソソームの純度も高く、超遠心分離法と密度勾配遠心法を組み合わせた場合と同等レベルの高純度なエクソソーム画分を回収することができます。

Q11:抗体を用いたアフィニティー法と比べた場合の利点は何ですか

抗体を用いたアフィニティー法は、エクソソーム表面抗原に対する抗体を用いているため変性剤による溶出や酸性条件下でエクソソームを解離させて回収する必要があります。本キットは、中性条件下でキレート剤を用いて溶出するため、インタクトに近いエクソソームを回収することができます。変性剤を用いた溶出が不要なため、ビーズに非特異吸着したタンパク質の混入が少なく、より高純度なエクソソームを回収します。また、回収効率が高いことも確認しています。

マーカータンパク質の発現量はエクソソームの由来細胞により異なるため、1 種類のエクソソーム表面マーカータンパク質をターゲットとした従来の抗体アフィニティー法より、膜脂質成分をターゲットとした本キットはより広い範囲のエクソソームを回収できると考えられます。また、表面マーカータンパク質を認識する抗体は異なる動物種の抗原を認識しないケースもありますが、本キットは広い範囲の動物種で利用可能です(ヒト、マウス、ウシ、サルで実績あり)。

Q12:ポリマー沈殿法と比べた場合の利点は何ですか

ポリマー沈殿法より回収効率が高く、高純度のエクソソームが取得できます。

キットの操作法、組成について

Q13:本キットの操作時間はどのくらいですか

サンプル前処理が約1 時間、キット工程が3 時間30 分です。工程の内訳は、Exosome Capture のビーズへの固定化が約15 分、サンプルとの反応が3 時間、エクソソームの洗浄溶出が約35 分になります。サンプルとの反応時間を1 時間まで短縮することも可能ですが、実験結果に影響が無いことを事前にご確認ください。

Q14:本キットの操作で、特に慎重に行った方が良い操作は何ですか
  1. Exosome Capture 固定化ビーズとサンプルを反応させた後の洗浄ステップ最終段階で、洗浄液をしっかりと除去することです。完全に除去したことを確認後、溶出操作に入ってください。
  2. 溶出ステップでビーズに溶出液を加えた後、ビーズが凝集していないか確認しながらしっかりと懸濁してください。

Q15:溶出液の組成は何ですか

1 mmol/L のキレート剤、塩、防腐剤を含む Tris ベースの溶液です。これらの成分がその後の解析を阻害する可能性がある場合は、限外濾過(ザルトリウス社 VivaSpin500、分画分子量 100K、メーカーコード:VS0141)もしくはゲルろ過により、適切なバッファーに置換してください。

Q16:Exosome Capture を固定化した使用後の磁気ビーズのリサイクルは可能ですか

可能です。サンプル中に残存するエクソソームを再回収するため、使用した磁気ビーズを4 回まで再生利用可能です。バッファー類も十分量同梱されていますので、同一サンプルからの繰り返し抽出やコンタミネーションしないケースであれば、最大50 回(10 回用キットの場合)使用可能な仕様となっています。容量が1 mL 以上のサンプルから回収を行う場合や濃縮サンプルから回収する場合におすすめいたします。詳しくは取扱説明書をご参照ください。

Q17:Exosome Capture 固定化磁気ビーズの保存は可能ですか

可能です。エクソソームを溶出した後の Exosome Capture 固定化ビーズを再利用する場合は、キット添付の Washing buffer か別途調製したTBS を用いて冷蔵保存してください。(当社実績: 2 年)

Q18:実験操作を翌日まで持ち越せるステップはありますか

Exosome Capture 固定化ビーズとサンプルを反応させるステップ(反応時間 3 時間)は終夜で反応させても問題ありません。

サンプル量について

Q19:精製に用いるサンプルの最低量はどのくらいですか

安定的にビーズとサンプルを混合するために、ローテーターを用いて反応を行う場合は 500 μL 以上、チューブミキサーを用いて反応を行う場合は 100 μL 以上のサンプルを用いてください。

これより少ない量のサンプルを用いる場合は TBS を加えて最低量以上としてから Exosome Capture 固定化ビーズと反応させてください。また、フィルアップに用いるTBS には、EV-Save™ の添加を推奨します。

Q20:多量のサンプルから回収できますか

濃縮することにより対応可能です。細胞培養上清の場合、50 mL までのサンプルに対応できます。遠心分離前処理済みの細胞培養上清50 mL を1 mL まで限外濾過濃縮してください。(推奨フィルター: ザルトリウス社Vivaspin20、分画分子量100K、メーカーコード: VS2041)無血清培地だけではなく10%FBS 添加培地にも対応できます。血清サンプルは濃縮できないため、使用できるのは1 mL までです。詳しくは取扱説明書をご参照ください。

また、限外濾過濃縮によりエクソソームが容器やフィルターに吸着し、減少します。限外濾過濃縮を行う際は、EV-Save™ Extracellular Vesicle Blocking Reagent Kit (製品コード: 058-09261)を添加し、吸着ロスを防いでください。ただし、本製品はポリマーを含むため、プロテオミクス解析用サンプルへの使用は推奨しません。

Q21:限外濾過濃縮で分画分子量100K が推奨されていますが、10K は使用できませんか

当社にて100K、300K、1000K の限外濾過フィルターを比較し、濃縮時間および濃縮できたエクソソーム量の結果から100K を推奨しています。より小さな10K や30K も使用可能だと思われますが、濃縮時間が長くなる可能性があります。また、アルブミンを含む培地の場合、アルブミンが濃縮されるため、回収効率が低下する可能性があります。

エクソソーム抽出後の解析について

Q22:エクソソームはどのようなものを含んでいますか

タンパク質や脂質、核酸(DNA、microRNA、mRNA)などが含まれていることが報告されています。

Q23:精製した細胞外小胞は、どういった解析に使用できますか

インタクトな細胞外小胞が得られますので、あらゆる解析に利用できます。

(例)

  • タンパク質解析:タンパク質電気泳動、ウエスタンブロット、プロテオミクス解析、フローサイトメトリー、ELISA など
  • 核酸解析:qPCR、マイクロアレイ、次世代シークエンスなど
  • 粒子解析:電子顕微鏡解析、NanoSight 解析(NTA)など
  • 機能解析:in vitroin vivo での投与実験など

Q24:精製した細胞外小胞はそのまま細胞への添加実験に使用できますか

キット付属の溶出バッファー中の防腐剤による細胞毒性が確認されています。別途2 mmol/L EDTA を含むPBS バッファーを調液し、溶出バッファーとしてご使用ください。得られた精製細胞外小胞サンプルは、遠心式フィルターユニット(Millipore社Ultrafree-MC, GV 0.22μm 滅菌済み、メーカーコード:UFC30GV0S)を用いて除菌処理し、細胞添加実験等にご使用ください。なお、吸着防止のためにEV-Save™ を添加しても、そのまま使用できます。

Q25:電子顕微鏡解析に必要なエクソソーム量はどのくらいですか

当社実績では 2~4 x 1010particles/mL粒子濃度(NanoSight LM10 で測定)のサンプルを電子顕微鏡解析に用いました。

Q26:マイクロアレイ解析に必要なエクソソーム量はどのくらいですか

当社では、下記粒子数(NanoSight LM10 で測定)からRNA 抽出を行い、マイクロアレイ解析が実施できました。

COLO201: 4.6 x 1010 particles
TIG3: 1.7 x 1010 particles
iPS: 1.9 x 109 particles

Q27:プロテオミクス解析に必要なエクソソーム量はどのくらいですか

Exosome 抽出・精製試薬ページで紹介しておりますプロテオミクス解析(W. Nakai, et al., Sci. Rep., 6, 33935, 2016)では、約1μg 分の精製エクソソームを使用しました。(約1.5 mL のK562 培養上清サンプルに由来します。本サンプルは、モネンシンでエクソソーム分泌を促進しているため、エクソソーム量が多くなっています。)

Q28:精製した細胞外小胞の保存はどうすれば良いですか

EV-Save™ Extracellular Vesicle Blocking Reagent Kit(製品コード: 058-09261)を添加し、冷蔵または冷凍で保管してください。また、長期間保存する場合は-80℃で保管してください。EV-Save™ の凍結保護効果により、冷凍保管しても精製細胞外小胞が壊れないことを確認しています。ただし、本製品はポリマーを含むため、プロテオミクス解析用サンプルへの使用は推奨しません。

Q29:回収したエクソソーム抽出液のウェスタンブロット解析を行いたいが、どうすれば良いですか

当社研究所では、回収した抽出液100 μL から15 μL をとり、5 μL の4 x SDSサンプルバッファーを加えて20 μL のサンプルに調製した後、SDS-PAGE に全量使用しています。パンフレットに記載のウエスタンブロット解析も、同条件で実施しています。

エクソソームマーカーについて

Q30:本キットで精製したエクソソームはどのように確認していますか

表面抗原に対する抗体を用いたウエスタンブロッティングやELISA、電子顕微鏡解析、密度勾配遠心分離法、粒子径測定(NanoSight LM10)などで確認しています。

Q31:エクソソーム精製後、ウエスタンブロットで確認しているマーカータンパク質は何ですか

CD9, CD63, CD81, Tsg101, Alix, Flotillin-2, Lamp-1 などが知られています。

関連製品について

Q32:ウエスタンブロットで利用可能なエクソソームマーカー検出抗体を販売していますか

当社で使用実績のある下記抗体を販売しています。

Antigen Reactivity Antibody メーカー 用途
CD63 Human 抗 CD63 マウスモノクローナル抗体(3-13) Wako, Code: 016-27061, 012-27063 WB、ELISA、FCM、IP
CD81 Human, Bovine 抗 CD81 マウスモノクローナル抗体(17B1) Wako, Code:015-27771, 011-27773 WB、ELISA、FCM、IP
CD9 Human, Bovine 抗CD9 マウスモノクローナル抗体(1K) Wako, Code:018-27761, 014-27763 WB、ELISA、FCM、IP
TSG101 Human 抗 Tsg101 マウスモノクローナル抗体(4A10) Novus, Code:NB200-112 WB
Alix human 抗 Alix マウスモノクローナル抗体(3A9) Novus, Code:NB100-65678 WB

Q33:精製した細胞外小胞から RNA を精製するキットを販売していますか

販売しています。microRNA Extractor® SP Kit(製品コード:295-71701)を利用することで、AGPC 法よりも効率よく microRNA とmRNA を精製することができます。

Q30:磁気スタンドは販売していますか

マグネットスタンド(製品コード:290-35591)を販売しています。

実験条件について

Q35:モネンシンナトリウムの条件を教えてください

K562 細胞の培養で使用したモネンシンナトリウムの終濃度は、10 μmol/Lです。モネンシンナトリウムをエタノールで溶かして10 mmol/Lに調製し、1/1000量を培地に添加して使用しています。

参考文献

"Exosome Release Is Regulated by a Calcium-dependent Mechanism in K562 Cells". J Biol Chem., 278 (22), 20083-90 (2003).

Q36:ポジティブコントロールサンプルはどのように用意すれば良いですか

HEK293 等任意のコントロール細胞を培養していただき、培養上清を必要量調製し、当社キットを用いてエクソソームを精製してください。精製したエクソソームはウェスタンブロットやELISA 解析で、CD9、CD63、CD81 などのエクソソームマーカーの発現が確認できます。

なお、培養条件については当社での一例になりますが、血清入り培地で一日培養した後、無血清培地やFBS 由来細胞外小胞除去済み血清入り培地に交換し、3 日間程度培養し、細胞培養上清の回収を行っています。

Q37:BCA アッセイのプロトコールを教えてください

以下のプロトコールを用いて、スタンダードの検量線を用意しています。本キットで単離精製したエクソソームのタンパク質濃度は非常に低いため、希釈せずに測定することを推奨します。

  1. スタンダード BSA 溶液 250、125、62.5、31.25、15.625 μg/mLおよびスタンダード BLANKを25 μLずつ96ウェルプレートに添加する。
  2. エクソソーム精製品およびElution Buffer(BLANK)を25 μLずつ96ウェルプレートに添加する。
  3. Protein Assay BCA Kit(製品コード:297-73101)の試薬 A と試薬 B の混合液(A:B=50:1)を上記1)および2)に200 μL添加する。
  4. 60 ℃で30分間インキュベートする。
  5. 室温でプレートを冷ます。
  6. 吸光度560 nmを測定する。

トラブルについて

Q38:上手く精製できません。どのように用意すれば良いですか

Q36 を参考にポジティブコントロールをご用意ください。また、培地中の細胞外小胞量が少ない可能性があります。培養スケールを大きくしてください。

Q39:他の手法で回収したエクソソームサンプルと比較して、本キットで精製したエクソソームサンプルの総タンパク質量が少ないです。何が原因ですか

他の手法で回収したエクソソームサンプル中には、多くの不純物が混入しているため、総タンパク質量が多くなります。一方、本キットで精製したエクソソームサンプルの総タンパク質量は少ないですが、サンプルの純度が高いため実際に得られるエクソソーム量は他方に比べて変りません。

PS Capture™ Exosome Flow Cytometry Kit

キットの仕様、性能について

Q1:本キットにエクソソーム検出用の抗体は含まれていますか

本キットには、エクソソーム検出用の蛍光標識抗体は含まれていません。フルオレセイン結合抗CD63 抗体(製品コード: 018-27641)や赤色蛍光色素結合抗CD63抗体(製品コード: 011-27751)、または適切な蛍光標識抗体を別途ご購入の上、ご使用ください。

Q2:蛍光標識二次抗体を用いて検出することはできますか

可能です。エクソソームを単離後、以下のプロトコールで一次抗体反応、二次抗体反応およびフリーサイトメトリー解析を実施してください。

  1. 未標識の一次抗体とExosome Capture Beads を混ぜて室温で1 時間静置する。その間、20 分、40 分、1 時間のタイミングで5 秒程度ボルテックスし、磁気ビーズを撹拌する。
  2. 300 μL のWB(+Enhancer)で2 回洗浄する。
  3. Jackson Immuno Research Laboratories 社のPE 標識二次抗体(メーカーコード:115-115-164)をWB(+Enhancer)で100 倍希釈し、2)の磁気ビーズに添加する。
  4. 室温で1 時間静置する。その間、20 分、40 分、1 時間のタイミングで5 秒程度ボルテックスして、磁気ビーズを撹拌する。
  5. 300 μL のWB(+Enhancer)で3 回洗浄する。
  6. 磁気ビーズを300 μL のWB(+Enhancer)に懸濁する。
  7. フローサイトメーターで解析する。
Q3:本キットはヒト以外の生物種のエクソソームを検出することはできますか

検出できます。ヒト、マウス、ウシ、サルで使用実績があります。

Q4:MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS(製品コード: 293-77601)をフローサイトメトリーに適用することはできますか

MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS はエクソソーム精製用のキットであり、フローサイトメトリー検出用のキットではありません。PS Capture™ Exosome Flow Cytometry Kit は、磁気ビーズや洗浄バッファーの組成がフローサイトメトリー測定用に最適化されていますのでこちらをご使用ください。

キットの操作法、組成について

Q5:本キットの操作時間はどのくらいですか

サンプル前処理が約 1 時間、キット工程が約2 時間20 分です。工程の内訳は、サンプルとの反応が1 時間、蛍光標識抗体によるエクソソームの染色が1 時間、洗浄が約20 分です。

Q6:複数のExosome Capture Beads とエクソソームが結合することで、磁気ビーズが凝集してしまった場合、正確に測定を行うことはできますか

前方散乱光と側方散乱光のプロットから、シングレットのビーズ画分のみをゲーティングして、ゲート内に含まれるExosome Capture Beads の蛍光シグナルを検出してください。一般的なサンプルであれば、シングレットのビーズ画分は全体の50 〜70% 確認できます。

Q7:精製済みのエクソソームサンプルを測定する方法はありますか

精製済みエクソソームを適切な濃度に希釈後、取扱説明書の2. 細胞外小胞の単離に進んでください。精製エクソソームの希釈には、キット付属のWashing Buffer(10 x)を超純水で10 倍希釈した後ご使用ください。精製エクソソームは、125-1000 ng/mL の濃度で検出できることを確認しております。検出抗体は、抗CD63, モノクローナル抗体(3-13), 赤色蛍光色素(635)結合(製品コード: 011-27751)を推奨します。

Q8:10 種類程度の抗体で検出をする場合、サンプルと磁気ビーズの必要量はどのくらいですか

取扱説明書の表2 各反応数における試薬およびサンプルの使用量をご参照ください。表2 の一番下に10 反応のスケールが記載されています。367 μL のサンプルとExosome Capture Beads 110 μL を反応させてエクソソームを単離し、WB(+Enhancer)で洗浄後、WB(+Enhancer)1,100 μL に磁気ビーズを懸濁してください。その後、3. 細胞外小胞の染色にて、100 μL ずつ小分けするステップに進んでください。

サンプル量について

Q9:検出に用いるサンプルの最低量はどのくらいですか

1 サンプルあたり33 μL 程度のサンプルが必要です。ただし、サンプルに含まれる細胞外小胞量が少ない場合は、遠心分離前処理済みの培養上清を限外濾過濃縮のうえ、サンプルとしてご使用ください。(推奨フィルター: ザルトリウス社 Vivaspin20、分画分子量100K、メーカーコード: VS2041)

関連製品について

Q10:磁気スタンドは販売していますか

マグネットスタンド(製品コード: 290-35591)を販売しています。

トラブルについて

Q11:マグネットスタンドに磁気ビーズが集磁されません

本キットのExosome Capture Beads はフローサイトメトリー検出用に最適化されており、磁気ビーズ濃度が低くなっています。そのため、目視では磁気ビーズの集磁を確認しにくい場合があります。洗浄操作を行う際は、チューブをマグネットスタンドに1 分間以上静置した後に、磁気ビーズを吸わないようにゆっくりとピペッティング操作を行ってください。

PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Anti Mouse IgG POD)
PS Capture™ Exosome ELISA Kit(Streptavidin HRP)

キットの仕様、性能について

Q1:標準品は必ず調製しなければいけませんか。その際 MagCapture™ Exosome Isolation Kit PS をどうしても使わなければいけませんか

定量測定を行う場合、標準品として細胞外小胞を調製してください。超遠心法やポリマー沈殿法等の方法で精製した細胞外小胞も標準品として利用可能ですが、測定と同じ原理の PS アフィニティー法で精製した細胞外小胞を標準品とすることを推奨しています。(調製方法の詳細は取扱説明書をご参照ください)

Q2:なぜ標準品が添付されていないのですか

細胞ごとに分泌される細胞外小胞の表面マーカータンパク質の種類や量にばらつきがあるので、標準品と測定サンプルの由来細胞を同一にする必要があるためです。

サンプルと同一由来細胞の細胞培養上清から精製した標準品をご調製ください。

Q3:血清や血漿サンプルを直接測定できますか

PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Streptavidin HRP)は測定可能です。PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Anti Mouse IgG POD)は、キット添付の検出用二次抗体がヒト、マウス、ラットIgG に非特異反応を示すため、ヒト、マウス、ラットの血清や血漿検体を直接測定には適しておりません。

Q4:細胞培養上清サンプルを直接測定できますか

どちらのキットも測定可能です。PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Anti Mouse IgG POD)添付の一次抗体(抗CD63 抗体)と二次抗体は、ウシIgG に非特異反応しないため、無血清培地だけでなくFBS 添加培地の細胞培養上清も直接測定できます。また、PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Streptavidin HRP)添付のビオチン標識抗体(抗CD63 抗体- ビオチン)、ストレプトアビジンHRPも同様です。細胞培養上清サンプル中の細胞外小胞の定量解析や定性解析にご使用ください。

Q5:一次抗体は変えられますか

変更できます。
PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Anti Mouse IgG POD)の場合、検出したい表面マーカーに対するマウス抗体をお選びいただき、取扱説明書に従って最適濃度をご検討ください。
PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Streptavidin HRP)を使う場合、任意の表面マーカー検出用ビオチン標識抗体をお選びいただき、取扱説明書に従って最適濃度をご検討ください。ビオチン標識抗体が入手できない場合は、Biotin Labeling Kit-SH (製品コード: 348-90941)またはBiotin Labeling Kit-NH2(製品コード: 347-90891)を用いて非標識抗体をビオチン標識することができます。

Q6:残った試薬はどのように保管すれば良いですか

取扱説明書の【6. キットを分割使用する場合の各構成試薬の保存方法】をご参照ください。

Q7:精製実績および検出実績のある細胞株を教えてください

下記が当社にて実績のある細胞株一覧です。

細胞株 由来 Isolation ELISA
A549 ヒト肺胞基底上皮腺がん
BxPC-3 ヒト膵がん
COLO201 ヒト大腸腺がん
COS7 アフリカミドリザル腎臓
FM3A マウス乳がん
HCT116 ヒト大腸がん
HEK293 ヒト胎児腎臓
HEK293T ヒト胎児腎臓
HeLa ヒト子宮頚部がん
HPAF Ⅱ ヒト膵臓腫がん
HuH-7 ヒト肝がん
HUVEC ヒト臍帯静脈内皮細胞
iPS 人工多能性幹細胞
K562 ヒト慢性骨髄性白血病
LNCaP ヒト前立腺がん
P388D1 マウス白血病
Panc-1 ヒト膵臓腺がん
RAJI ヒトバーキットリンパ腫・B リンパ球様
SH-SY5Y ヒト神経芽細胞腫
TIG-3 正常二倍体線維芽細胞
THP-1 急性単球性白血病
U2OS ヒト骨肉腫
BM-MSC 骨髄由来間葉系幹細胞
iCell-MSC iPS 由来間葉系幹細胞-01279

−:未実施 〇:精製・検出実績有り

Q8:細胞外小胞の回収率を本キットで測定できますか

測定できます。Exosome ELISA キットページ のポリマー沈殿法との回収効率比較をご参照ください。

従来法との比較について

Q9:検出感度は高いですか

抗体を固相化した ELISA 法や、精製したサンプルを直接プレートに固定化する ELISA 法より高感度に細胞外小胞を検出できます。また、ウエスタンブロット法と相関性があることも確認済みです。

キットの操作法、組成について

Q10:本キットの操作時間はどのくらいですか

PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Anti Mouse IgG POD)のキット工程は約5 時間です。工程の内訳は、細胞外小胞サンプルのプレートへの固定化作業が2 時間、一次抗体反応が1 時間、二次抗体反応が1 時間、TMB 反応が30 分です。その他洗浄作業を含めると、約5 時間で測定できます。

PS Capture™ Exosome ELISA Kit (Streptavidin HRP)のキット工程は約6時間です。工程の内訳は、細胞外小胞サンプルのプレートへの固定化が2 時間、一次抗体反応が1 時間、ストレプトアビジンHRP 反応が2 時間、TMB 反応が30 分です。その他洗浄作業を含めると、約6 時間で測定できます。

Stop Solutionを加えた後、450 nmと副波長 620 nm(600~650 nm)の吸光度を測定してください。

Q11:Exosome Capture 96 Well Plate はリサイクルできますか

Stop Solution によりプレート上のタンパク質が変性するため、再生利用できません。

Q12:実験操作を翌日まで持ち越せるステップはありますか

各サンプルをプレートに固定化するステップを4 ℃、終夜で反応させても問題ありません。

サンプル量について

Q13:検出に用いるサンプルの最低量はどのくらいですか

タンパク質量にして、1 ng相当の細胞外小胞があれば検出可能です。COLO201細胞培養上清から精製した細胞外小胞の検出限界は、11 pgでした。(細胞株によって検出限界が変化します。)

Q14:培養上清や体液検体を直接測定する場合、どのくらいのサンプルが必要ですか

数 μL (1~5 μL) 程度の培養上清や体液検体があれば十分測定可能です。培地中の細胞外小胞量の経時変化を測定したい場合や新規の細胞培養上清サンプル中の解析を行う場合におすすめです。ただし、細胞種(iPS 細胞など)によっては培地中の細胞外小胞量が少ない場合もあります。サンプル中の細胞外小胞量が分からない場合、適切なサンプル量を予備検討しておくことをおすすめいたします。

関連製品について

Q15:おすすめの検出用一次抗体はありますか

以下の抗体は本キットで使用できることを確認しています。

Antigen Reactivity Antibody メーカー 用途
CD9 Human, Bovine 抗 CD9 マウスモノクローナル抗体(1K) Wako, Code: 018-27761, 014-27763 WB、ELISA、FCM、IP
CD63 Human 抗 CD63 マウスモノクローナル抗体(3-13) Wako, Code: 016-27061, 012-27063 WB、ELISA、FCM、IP
CD81 human 抗 CD81 マウスモノクローナル抗体(17B1) Wako, Code: 015-27771, 011-27773 WB、ELISA、FCM、IP
CD9 Mouse 抗 CD9 ラットモノクローナル抗体(MZ3) Bio Legend, Code:124802 ELISA
CD63 Mouse 抗 CD63 ラットモノクローナル抗体(NVG-2) Bio Legend, Code:143902 ELISA
CD81 Mouse 抗 CD81 アルメニアンハムスターモノクローナル抗体(Eat-2) Bio Legend, Code:104902 ELISA

トラブルについて

Q16:上手く検出できません。どこを確認すれば良いですか

各試薬の有効期限が切れていないかご確認ください。Washing Buffer にExosome Binding Enhancer(100x)を必ず添加してください。また、キット添付の Control Primary Antibody Anti CD63(100x)やControl Biotinylated Antibody Anti-CD63(100x)のシグナルも確認できていない場合は、CD63の発現量が検出限界以下、または他の原因が考えられます。当社までお問い合わせください。

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  • 掲載されている試薬は、試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
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