セルロース溶解用イオン液体

バイオ燃料として期待されるセルロースは、一般的な有機溶剤で溶解・抽出することは困難です。また、強酸とともに高温・高圧下で処理する既存の技術は、多大なエネルギーを必要とすることが課題として挙げられます。そこで、従来系とは異なる処理方法・材料として、温和な条件下、セルロースを溶解できるイオン液体が注目されています。その用途は、バイオエタノール製造、新素材セルロースナノファイバー製造、天然物抽出等が期待されます。
本製品は、セルロースの溶解に適した4級アンモニウム系のイオン液体です。セルロースなど、バイオマス素材の溶解にご検討ください。
特長
- 水への溶解性が高い
- 室温で液体
- 一般的な四級アンモニウムハライドと同じ溶解性
- 溶解時、ほとんど分解しない
物性
融点(℃) | 分解温度(℃) | 粘度(mPa・s) | |
---|---|---|---|
25℃ | 60℃ | ||
< -30 | 170 | 258 | 26 |
プロトコル
【コードNo. 040-34272, 042-34271を用いたセルロースの溶解方法】
イオン液体を100℃に加温した後、セルロースを加えて溶かします。セルロースの溶解は目視で確認してください。
注意
- 1 セルロース溶解度:25wt%(100℃)
- 2 実際のイオン液体の外観(色)は写真と異なることがあります。
- 3 使用したセルロースの種類はアビセルです。
【コードNo. 040-34272, 042-34271を用いたイオン液体の回収・再利用方法】
セルロースの溶解に使用したイオン液体は、回収して再利用することが可能です。

注意
- このプロトコルは参考情報です。
- 実際に使用するセルロースの種類や量などによって実用条件は異なります。
製品一覧
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コードNo. 352-12481, 358-12483は120℃に加熱することでセルロースを溶解することを確認しています。
- 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
- 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。
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